あらすじ
大ヒット商品の発売を機に大きく変貌を遂げた米アップル社を内側から見てきた著者が、独自の視点でアップル、グーグル、マクドナルド、エクソンモービルなどの巨大企業を分析。一人勝ちをする仕組みを創り上げながら、産業やビジネス、消費の在り方を根底から変え、私たちの生活に影響を与える「私設帝国」とも呼べる企業たち。これらの帝国が支配する新しい世界のすがたを明らかにし、企業が構築するさまざまな仕組みの中で、私たちはどのようにそれらに対応し、生きていくかを考える近未来の指南書。
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Posted by ブクログ
アップルやマクドナルドのような
「帝国」と呼ばれる企業に共通する仕組みには
1.得意分野への集中
2.必要最低限の本社機能
3.徹底した外部委託
などが挙げられる。
これから世の中はこのように、ますます
「仕組みを作る」側(2)
と
その「仕組みに使われる」側(3)
の二極化が進む。
ごく一部の仕組みを作る側は高い所得を維持し、
仕組みに使われる大多数の人は低賃金で働かされる。
このことが、アップルを主な例として
他には食品業界・IT業界・石油業界で同じような
ことが起こっていることが書かれている。
私たちはこれから上っ面では真似のできないA)専門的な技能と
B)創造性を身につけ、対応していく必要がある。
Posted by ブクログ
【読み易さ】
やや易しい
【気付き】
★★★・・
【ハマり】
★★★★・
【共感度】
★★★★★
「仕組みを作る側」と「仕組みに組み込まれる側」という構造は、
産業革命時代のブルジョワジーとプロレタリアを思わせる。
当時の隔ては資本を持つ者と持たざる者であったが、
今の時代の隔ては専門知識や創造性を持ち合わせているかどうか。
標準化できてしまうような単純な仕事の重要度は今後さらに下がり続け、
コスト削減の為に作業者は、人件費の安い海外拠点やロボットに置換えられていく。
今後の社会でも価値を持つのは、標準化する事が難しい、
高いコミュニケーションスキル、専門的知識、創造性なのだと思う。