あらすじ
日本の食を守るための、
想像を絶する戦いの記録。
数十年前まで、九州以北では南西諸島で採れる農作物の多くを食べることができなかった。
当時、ウリ類や熱帯果樹をむさぼり食う“特殊害虫”が蔓延し、法律でこれら作物の移動が禁止されていたのだ。
それが今、ゴーヤやマンゴーが日本全国の食卓に並ぶようになったのは、
害虫根絶に人生をかけた現地職員の、想像を絶する戦いがあったからだ。
本書は、根絶事業に自ら携わり、死闘の現場を間近で見てきた現役昆虫学者による奮闘の記録である。
日本の食を支えた名もなき戦士たちの、努力と情熱と執念をぜひ知ってもらいたい。
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Posted by ブクログ
使命感と熱意と緻密さによって、地域の農業に安寧をもたらしてきたことが書かれている。また、いま、特殊害虫への対応の体制維持にとって、大きな課題があることに警鐘が鳴らされている。社会を支えている人たちの中には、日ごろ目につかないところにいるエキスパートがいるということを、改めて感じた。