【感想・ネタバレ】福沢諭吉 「一身の独立」から「天下の独立」までのレビュー

あらすじ

幕末から明治にかけて、来たるべき近代国家の在り方を構想した大思想家、福沢諭吉。
既存の研究では、彼の武士としての前半生は、ほとんど重視されてこなかった。
だが、未知の文明の受容と理解を可能にするためには、何らかの器が必要だったはずだ。
本書では、福沢の中で儒学の枠組みと西洋がいかに響き合い、どのような変化がもたらされたかを丹念に描く。
家族や男女関係など「私的領域」を含む社会を見据え、西洋思想の直輸入ではない「自由」と「独立」への道筋を示した、鮮烈な福沢諭吉論の誕生!

【目次】
はじめに――「議論の本位を定める」(『文明論之概略』第一章)
一、福沢の前半生――「一身にして二生を経る」(『文明論之概略』緒言)
二、西洋から学ぶ――「文字は観念の符号」(「福沢全集緒言」)
三、『中津留別の書』――「万物の霊」としての人間
四、『学問のすすめ』――自由と「一身の独立」
五、『文明論之概略』――文明と「一国の独立」
六、「徳」論の変化――「主観の自発」か「客観の外見」か
七、男女関係論――「一家の独立」
八、理想社会としての「文明の太平」――「天下の独立」

引用・参考文献
あとがき

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Posted by ブクログ

福沢諭吉の思想を体系的に知りたかった為拝読。
日本の歴史的儒教主義に対抗する為、いち早く西洋の文化を紹介。数々の概念を和訳し、男女同権を主張した彼は近代的で時代を先取りし過ぎていたのかもしれない。
知性が個人の独立を促し、智を身につけた個人が増えることで日本国が真の独立ができる。だから教育なんだと言う理屈は腑に落ちた。

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2024年08月08日

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