あらすじ
「ドロウの遺産」シリーズ第二弾。闇の故郷・メンゾベランザンへの死出の旅! 残忍にして邪悪な、闇に墜ちたエルフ「ダークエルフ(ドロウ/ドラウ)」。その地下都市メンゾベランザンに生まれ、地上世界へ逃げのびた、心優しきダークエルフの二刀流剣士ドリッズトの冒険を描く。前作で、追っ手のダークエルフ軍の襲撃により無二の親友を亡くしたドリッズトは、さらなる追っ手による友たちの死を恐れ、安住の地であるドワーフ王国をひっそりと去ることを決意する。片時も離れずにいた魔法の黒豹(くろひょう)グエンワイヴァーとも別れ、自らの死によってすべてを終わらせるべく、一人、故郷メンゾベランザンへの死出の旅に出るが……メンゾベランザン最大にして最強の貴族ベンレ家の陰謀とは? 愛と友情、葛藤を描く、胸に迫る感動作!
★★★2024年発行となる本書の内容・訳文は、2019年~2023年に弊社から電子配信をしておりました同名作品とすべて同一です。重複してご購入されませんよう、ご購入に際してはご注意くださいますようお願いします。★★★
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ダークエルフのドリッズトがだんだん人間らしく(?)なって来た。あくまでもクールなドリッズトが好きだったので、いいような悪いような複雑な気持ち。しかし、あの人はなぜ生きていたのか…それに関しては一言も触れられていないので謎。
Posted by ブクログ
前作『ダークエルフ物語 ドロウの遺産』で還らぬ人となったバーバリアンのウルフガー。その死をもたらしたのが自分を追ってきたドロウの仕業であると知ったドリッズトはこれ以上愛すべき仲間達を失わないため一人アンダーダークへ旅立つことを決意する。
またそれを知ったキャッティ・ブリーはドリッズトの後を追い、ドワーフのブルーノーはいまだウルフガーを失った衝撃から立ち直れずにいた。
一方でアンダーダークではミスリルホールを狙ってドロウが襲撃の準備を整えつつもあり・・・
ウルフガーの死はそれぞれの心に暗い影を落としていた、ドリッズトは迷いのうちにウルフガーの死が自分のせいだと思いこみ、ただ一人苦難に立ち向かうことを選択する。
キャッティ・ブリーもまた、居なくなったドリッズトを追って単身危険な地へと乗り込もうと決意し、ブルーノーは悲しみを乗り越えることが出来ずかつての威厳をもった存在からは遠いものへとなってしまっていた。
いつもは厄介事を持ち込むハーフリングのレギスだけが例外だろうか、前作あたりから随分とたくましくなった。
仲間達の綻びの見える絆に、そして今まで以上の危機にハラハラさせられながら読み進めることになる今作は剣と魔法の物語らしい戦いの描写よりも登場人物たちの葛藤にページが割かれていてこれまでのストーリーと合わせて胸を打つものになっている。