あらすじ
近年、話題となっている駅の発車メロディ(本書では“駅メロ”)を取り上げ、それらの誕生や導入、発展に関する 様々な物語を著者自ら集めたエピソードを基にまとめています。また、最近は町おこし策として駅メロに注目する地 域が多く、そのアイデア書としても読んでいただける内容となっています。
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Posted by ブクログ
駅メロとは、電車の発着時に、ホームて流れるメロディとのこと。各駅で流れている原曲を、ユーチューブて聞きながら、読み進めましたが、とても楽しく、一気読みしてしまいました。茅ヶ崎駅のサザンの希望の轍は、ユーチューブでの桑田佳祐の唄う様子は鳥肌ものでした。
駅メロは外国にはなく、日本独自のものだそうですが、
こんなとこで、日本の文化が育まれているは、微笑ましい限りです。
Posted by ブクログ
地方の駅を中心に「ご当地駅メロディー」に詰まったエピソードや歴史、人々の思いを詳細に取材・レポしている。
この手の本は、音鉄さん(駅メロ好き)の方が書かれることが多いのだが、この本は街作りや地域活性という面を主軸に描いており、鉄道に関心が無い人にこそ読んで欲しい1冊だ。
有名なアーティストや作詞・曲家などの地元への思い、町おこしに一役買いたいといった熱意に触れることができ、胸が熱くなった。
コロナ禍で少しご当地メロディの採用も下火になっていた。ただ、最近、清瀬駅での中森明菜氏の楽曲の採用といった街作りでの活用、池袋駅のビックカメラなど新しい広告としての活用も見られる。駅メロ文化のさらなる発展と、「駅メロものがたり」の続編も期待だ。
Posted by ブクログ
駅メロとは、列車の発着時に流れる曲のことである。わが町の新幹線の駅でも流されている。駅で発車ベル等が流されるのは日本だけらしい。
本書によると駅メロは、仙台駅で流されたさとう宗幸の「青葉城恋歌」が始まりとのこと。当時はJRになる前の国鉄の時代で、この曲のヒットのきっかけとなったのが仙台駅の駅メロだった。そして、仙台のご当地ソングとなる。
駅メロに採用されるのは、歌手や作者が当地の出身といった縁のある曲が採用されている。町おこしとか地域おこしが目的となることが多いから当然だろう。
本書においては、駅メロの由来や採用を働きかけた人々だけでなく、その曲の歌手や作者にも丁寧に取材している。ここは嬉しいところだ。
Posted by ブクログ
駅メロにまつわるエピソード。
発車ベルをメロディーにした駅メロ。地域の振興のための駅と町が一体となった協力。時に駅メロが先行しヒット曲のきっかけであったり。
懐かしい曲が駅で、そしてこういった本で蘇るのは何より喜ばしい。
Posted by ブクログ
「青葉城恋唄」が仙台駅の駅メロになる
そのドラマにグッときた。
他の駅メロが決まった背景にも
いろいろと背景があるとわかりました。
何気なく耳にしている発着の音。
自分が普段利用している路線のものは
単純な機械音なので
特別な駅メロのある駅がうらやましいなぁ。
Posted by ブクログ
日本各地の「駅メロ」。
どんな経緯で設定されたのかをさぐった本だった。
駅メロといえば、向谷実さんを思い出すのだが…
向谷さんのラジオ番組のように、どういう曲を選ぶか、どういうアレンジをするかといったことに触れているかと思ったのだが、本書はそういう方向ではない。
また、扱われるのは駅メロ専用に作曲された曲ではなく、それ以前から有名な曲。
筆者は元産経新聞の記者さん。
土地のゆかりの音楽家、楽曲をその土地の文化資産として、どう町おこしに生かしているかということが中心になっている。
また、音楽家自身や、駅メロ実現に向けて尽力した人たちの逸話もたくさん紹介されていた。
たとえば、呉駅の駅メロ、宇宙戦艦ヤマトの章。
作曲した宮川泰の当時の状況を、息子で作曲家の彬良に取材する。
大人の鑑賞に堪えるアニメをと、製作者の熱量が高かったのだが、なんと裏番組が「アルプスの少女ハイジ」。
このため、途中で打ち切りになったとか。
宮川家でも、家のテレビは彬良さん妹が見るハイジが映っていたそうだ。
たしかに、こういうエピソードは、さすが手数をかけて取材した記者さんならではのものだと思った。