あらすじ
「めェが捨てた命、この国芳が拾おう」田坂伝八郎は、ひょんなことから浮世絵師・歌川国芳の弟子となる。門下の絵師として頭角を現して伝八には、国芳に言えない過去があった――。岡田屋鉄蔵のヒット作江戸娯楽時代劇を大幅加筆補正の上、描き下ろし分も含め、鮮やかに蘇らせた1冊!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
若き日の国芳を描いた『大江戸国芳 よしづくし』と併せて旧版『ひらひら』も愛読していたが、つい最近リライト版が出ていたことを知り、さらに北斎を描いた短編もおまけについていると聞いて即、購入。
勢いのある旧版、描写の細かいリライト版どちらも甲乙つけ難く、要はどちらもいい。
ラストについては旧版を読んだ時はほろり、とさせられたくらいだったのが、リライト版では号泣する伝八にこちらも涙腺が決壊。
年を取ると涙もろくなっちまってイヤだねぇ。
国芳師匠とその一門がとにかく痛快で格好いいのはもちろん、国芳の親友にしてパトロン、名参謀役にして裏ボス的存在の遠州屋佐吉さんにシビれます。
おまけの「北斎最後の日 先ずはこれまで」も掌編ながら読後に心に沁みてくる一編。