あらすじ
15人vs15人の団体戦「七帝柔道」。この旧七帝国大学だけの寝技中心の柔道に憧れ、増田俊也は二浪の末に北海道大学に入学した。しかしかつて無敵を誇った名門・北大は、旧七帝大同士で競う大会・七帝戦で、二年連続最下位であった。さらに増田の一年、二年の七帝戦でも一勝も出来ず、主力の上級生たちはみな引退してしまう。かつてない絶望的なチーム状況の中、果たして北大柔道部、復活なるか。副主将となった増田は、部内外の仲間たちに支えられながらチームを率いていく――。
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一気読みした もう夢中になってる
東北大の選手で知ってる方が出ていた 当時のことを思い出しました 引き込みばかりをやるのでブーイングしたなー でも衝撃的な柔道だった
井上靖の本を読んで、今は自分でも柔術を始めたのでより親近感を感じる
そして登場人物のその後のリアルな人生にも衝撃 すごく立派になってる!
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「七帝柔道記」を読んでから10年以上経ちました。その後すっかり増田俊也のことを忘れていました。しかし彼はずっと書き続けて来たのです。無骨で理不尽で不器用で無茶苦茶で孤高で無邪気でホモソーシャルで純粋で傷だらけの「青春」を。今や鉤括弧付けないと恥ずかしい「青春」を。2011年に「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で出会い、その後「七帝柔道記」「北海タイムス物語」「木村政彦 外伝」と読み継いで来ました。なのに10年ぶりの不意打ちに意表をつかれ、そして涙してしまいました。この本の主人公たちが「寝技は練習量がすべてを決定する」高専柔道という異形のスポーツ(?スポーツと呼べるのか?)に魅入られ、ひたすら無茶な加重を自らに掛けていくように、著者もひたすら時間をかけて書き続けて来たのです。「七帝柔道記Ⅱ」で私=増田俊也の北大柔道部時代は終わります。しかしこの作品の中で後の総合格闘家、中井佑樹が入部してくるので、もしや…この物語続くかも?と思って著者インタビュー探したら、Ⅳまで書くと言ってます。生産性、最短距離に縛られる青春の真逆の物語、じっくり待ちます。著者の本を読んでいる時は自分にも無骨で理不尽で不器用で無茶苦茶で孤高で無邪気でホモソーシャルで純粋で傷だらけの時代があったような甘い気分になるのです。その甘さはやりきれなかった、そして取り戻すことのできない後悔の苦さと一緒なのですが…
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こんな大学時代、ぜったいにイヤだ。でも惹かれる。熱さと涙と、そして痛さに惹かれてしまう。すごい世界です。どんだけ人間は自分を追い込めるのか?そんな人たちの汗は、もう歴史なのかな?まだあるのだろう、七帝柔道…。
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著者が北大柔道部で2年生から4年生になるまでのドキュメント。久しぶりに読む続編が熱い。練習筋トレ乱取りの日々が凄まじい。
何かに懸命になることの美しさと面白みをとことん堪能させてもらった。
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読んでいて苦しくなるのにページを捲る手が止まらない。情念と誇りの物語。
コスパとかタイパが幅を利かせている現代とは完全無縁の話だけれども誰にも何も言わせない。
大森と後藤さんバンザイ!
そして中井祐樹先生がついに登場します。
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旧七帝国大学だけの寝技中心の七帝柔道。
2浪して北海道大学に入学した増田俊也の目的は、柔道部。
しかしかつて無敵を誇った名門の北大柔道部は、七帝戦で、2年連続最下位でした。
増田の1年、2年の七帝戦でも1勝も出来ず、主力の上級生たちは皆引退。
かつてないチーム状況の中、北大は復活できるのか。
絶望的な状況に置かれた中、副主将となった増田は主将の竜澤や仲間とともにチームを率いていきます。
「命をかけて最下位を脱出するんだ」
前作を超える、灼熱の青春小説。
熱く熱く、燃える作品です。
素晴らしかった!
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七帝柔道記を再読してから読むべし。
続編というよりも、合わせての超長編。
ラストの七帝戦は一気読み必須。もう自分の息継ぎも忘れそう。
闘う彼らは1人抜くのもやっとかもしれないが読んでるこっちは常に15人抜き、いや両校合わせて30人抜きなのだから!!
緊張感みなぎる練習や試合のシーンもいいけどそればかりじゃないのもいいですね。
緩急が良く効いていて読みやすい。
『右組みでいけ』のセリフは最高過ぎたな笑
エピローグも非常に良いです。
三作目執筆中とのことだが、OBとしての話になるのか。はたまた書き漏らした番外編になるのか。
またも再読してから読むだろう!!
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前作を超える血と汗と、涙――。 最後の夏に挑む、灼熱の青春小説!
15人vs15人の団体戦「七帝柔道」。この旧七帝国大学だけの寝技中心の柔道に憧れ、増田俊也は2浪の末に北海道大学に入学した。しかしかつて無敵を誇った名門・北大柔道部は、旧七帝大同士で競う大会・七帝戦で、2年連続最下位であった。さらに増田の1年、2年の七帝戦でも1勝も出来ず、主力の上級生たちはみな引退してしまう。かつてない絶望的なチーム状況の中、果たして北大、復活なるか。副主将となった増田は主将の竜澤とともに、部内外の仲間たちに支えられながらチームを率いていく――。
あの日の少年は青年となり、因縁の戦いに向かう。
「命をかけて最下位を脱出するんだ」
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筆者増田氏上級生編。北大は6年連続最下位でも練習はさらに厳しくなる。怪我をしても練習は休まず打ち込むのは何のために?と思ってしまう。正に人生の全てを賭けるってこういうことかもしれない。東北大との最後の七帝戦。この一戦に向かう15人の粘りはすごかった。先輩、監督の気持ちも熱く涙が出た。最終学年は後輩へバトンを渡す年となった。悔しい気持ちもあったと思う。また涙。2024年北大は3連覇を達成。強くなっていて感動。ちょうど7月の開催シーズンに読め、暑さも熱さも肌で感じることができて良かった。
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二浪して北大に入り、二留して四年間柔道漬け。オーバーワークにより慢性的に怪我しており、試合でもいい所なし。そんな学生生活を異常な熱量で昨日のことのように執筆。これが青春である。
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旧七帝国大学にだけ存在する寝技中心の15人対15人の団体戦の七帝柔道。勝負は一本勝ちのみの勝ち抜き戦。引き分けを狙う「分け役と勝ちを狙う「抜き役」があり、「参った」もほぼないので関節技で骨折もある。競技の特異性もあり、練習の過酷さは今の時代にはあっていないほどの激しさがある(物語は1980年代後半)。主人公増田がいる北海道大学は長年一勝もできていなく負けの悔しさ、惨めさばかりを味わっている。そこからどうすれば勝てるのか、強くなれるのかを考える日々。練習の過酷さもそうだけれど、試合での勝ちに対する熱さ、不安、執念はすごい。勝利のため仲間のため、それ以外何もないような真っ直ぐなものがある。