あらすじ
「綺麗な人でしょう。心はもっと美しいんだよ。ほんと、憧れの人!」「カリスマってああいう人のことを言うんだろうな。」
「あの人はカリスマ性がある反面、ものすごく傷つきやすい人。」「うちの家族はまだ、あの人に心を操られたままなんです。」
「そういえば、ルミンさんて、プライベートなことは話さない……。」
16人のさまざまな証言をもとに、女の正体にせまる1作。
女は一体何者で、なぜ嗅ぎ回られているのか…?読めば読むほど謎が深まり、ゾッとするラストは頭から離れない……。
「怖いトモダチ」、ひょっとしたらあなたの隣にもいるかもしれませんよ…?
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Posted by ブクログ
トモダチの言動が巧妙に人を支配して操っていく。読んでいる自分も、トモダチの言動に違和感を感じるのに納得しそうになり、怖くなった。
自己愛性パーソナリティ障害についても分かりやすく書かれている。
Posted by ブクログ
P.200“感情のタカリ屋”ってうまい表現だと思った。
さて、私の周りにも自己愛性パーソナリティ障害かな?って人はいる/いた。
子供の頃から社会人になりたては、心かき乱されてメンタル不調になったりもしたけど、周囲の「それおかしいよ」によって気づくことができた。
もうそういう人に当たってしまったら、距離を置くしか方法はない。
こちらの気持ちを理解なんてしてもらえないし、「この人日本語通じてるかしら?」って感じにしかならない。
そのときの気持ちを思い出したりして、読んでぐったりした 笑
本としては、読書した!というよりネット小説な感じかな。
Posted by ブクログ
ある一人の女性について、
関わった人たちの証言で人となりが浮かんでいく。
手法的には、有吉佐和子の「悪女について」を
彷彿とさせるお話。閑話休題。
彼女のヤバさは浮かび上がってきたけれど、
結局のところ、
彼女自身をどうすることもできずに、
距離を置くことでしか
平穏は手にいれることができない。
できれば、落ちぶれるとこもみたかったけど、
そういう話ではなかった。
でも、ほころびは徐々にでてきているから、
遅かれ早かれ…かもしれない?
結局のところ、才能のある人には敵わないようだし。
とまぁ、すっきりとしないけれど、
楽しく読めました。
コミカライズで途中まで読んでいたし。
旦那さんが不憫だなぁ。
きっと彼女にチクリとさされた毒で
ああいうことになっただろうから。
天災に見舞われたと思って、
なんとか立ち直って生きてほしいですね。
Posted by ブクログ
ポッドキャスト「真夜中の読書会~おしゃべりな図書室~」で紹介されていて読んでみた。
加藤元さんの「本日はどうされました?」や恩田陸さんの「Q&A」のような形式。
エッセイストの中井ルミンはカリスマ性があって彼女を崇拝する人達に囲まれている一方で、彼女の事を憎んでいる人も存在する。
彼女に関わる人達へのインタビューを通して、中井ルミンはカリスマなのか?悪魔なのか?というのが徐々に明らかになっていく。
自己愛性パーソナリティの話題が出てきて、明確に中井ルミンがそうだとは書かれていないけど、きっと彼女はそういう特性があるんだろうなぁと思う。
だけど、中井ルミンを批判している人達は?
事実を言っているかわからないし、被害者ぶっているだけでこの人達の方もそういう特性を持ってる可能性だってあるのでは?
いやいや、もしかしたらインタビューしているこの主人公?こそ中井ルミンを悪者に仕立て上げようとわざわざ色んな人に話を聞きに行っているのでは?
と疑いだしたらキリがなくなってくる。
バタやんさんも言っていたけど、中井ルミンのブログ、絶妙になんか嫌なんだよなぁ...笑
だから中井ルミンの言うことは、なんとなく信じたくないし悪者にしておきたい。
だけど中井ルミンを悪魔だと言う人達も極端過ぎる気がして、手放しに「かわいそう」と思えない。
実生活の人間関係でも同じで、誰を信じる信じないかって客観的に判断して正しく選択しているつもりでも、結局は単純に自分の価値観だとか好みによるのかも。
Posted by ブクログ
湊かなえさんの小説で見かける感じの、それぞれの登場人物の会話調の。
一人の人物について関わったことのある人達にインタビューして、調べていきます。
私が苦手とするタイプの人間について、これでもかこれでもかと印象を聞かされている感じ。悪い印象の話は、実際に友人から人の悪口を聞かされているような感覚で、この話はいつまで続くんだろう?とちょっとうんざり。
それで結局最後やりたかったことはできたのか、何なのか?真相はなんとなくわかったけど何がしたかったのかよくわからなかった。
Posted by ブクログ
1人1人の登場人物からの話という形のストーリー展開。
その人によっての中井ルミンへの感情やどういう人間に見えてるのかがわかっていく。読み進めていくと結局この人良い人なの?悪い人なの?と疑問が浮かぶ。
誰かにとってはそれが善で誰かにとっては悪になる。
人って色んな顔があるからやっぱり怖いなあと、自分の周りにもしそんな人が居たら病気だからと一言では片付けれないよなと。
スッキリとした結末ではなかったかな。