あらすじ
「私のことステラって呼んでね」初めて会った日、彼女はそう言った。つくり話のような自慢をする都会的なステラに、田舎から東京に出てきたフミコは憧れと嫉妬を抱きつつ、彼女と一緒に暮らし始めるが……。
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Posted by ブクログ
本書は短編2篇によって構成されており、とくに表題の「星影のステラ」にはめちゃくちゃ納得させられました。
この星影のステラは、一人の女性の精神性の向上を
グロテスクなまでに描いていて「大人になるってこうだよな」と現実を突きつけてきます。
ぼく自身の経験でいうと、あれだけ学生の時に仲が良かった友人といつの間にか疎遠になってしまっている。みたいな感じかな…。
成長と決別は表裏一体であり避けられないなと本書をよんで、改めて考えさせられました。
成長と別れは切っても切り離せない。だからこそ尊くて大切なんだなと。
コピーライターでもあり、エッセイストでもあり作家でもある林真理子さんの渾身のデビュー作。ぜひ見てほしい1冊です。
Posted by ブクログ
子どもの頃の自分を思い出すようだった。
特別になりたいけど、そうなりたいと焦がれるほど自分が特別じゃないとわからされる日々とか
自分にはないものを持つ人と、友達とか恋人とか名前のつく関係になることで、自分が満たされていく気がする感覚とか
ある日をきっかけに、急に夢から醒めたように全てが無駄に思えてしまうこととか。
Posted by ブクログ
2編収録
『星影のステラ』は、女性が1度は感じる『オーラがある人に憧れる、仲良くなりたい』を出会い〜終までを描いた作品。
私も昔会ったなと懐かしくなりました。
描写もレトロでエモカッタ、、、
『だいだい色の海』は、
男性視点の話だったので、個人的にはあまり入り込めなかったけど、大人になる前の葛藤がよく描かれてました!
Posted by ブクログ
表紙が素敵だったのと、
ちょうど日大のニュースでテレビに出ていらっしゃり、
なんか気になっていたときに新刊棚で手に取りました。
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特別じゃないと気づいていた。
でも、なれると信じたかった。
ある日出会ったステラと名乗る女は、
なりたい自分が具現化したような存在だった。
あなたがいつか感じが気持ちが、ここにある。
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本作、林真理子さんの初小説の改版だったのですね!
短編が2作品です。
表題作の「星影のステラ」と「だいだい色の海」。
まったく改版と知らずに読んでいて、
なんか時代感じる…と思ってました。苦笑
「星影のステラ」は勝手なイメージですが、
林さんぽい感じがしました。
理想と現実と憧れと閉塞感、そして嫉妬。
読んでいて面白かったのは「だいだい色の海」でしたが、こちらは主人公がクズすぎて好きではなかったです。苦笑
なんだろう、この作品は新しい表紙のためにある感じです。
好きです、表紙のイラスト。