あらすじ
特集は「きょうだいとか、ひとりっことか」。きょうだいにまつわる育児の悩みを考えます。「次の子はまだ?」など心傷つく周囲の声についても。双子の俳優、三倉佳奈さんも登場です。童話欄は樋勝朋巳さん作「のらねこちゃんの編み物」。絵本作家対談では阿部結さんとみやこしあきこさんのお話を。
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
犬山紙子のエッセイが一番印象に残った。
大好きな友人を脳内に召喚し、1人で戦わない。
会ったことのない作家でも、心が軽くなるような言葉を紡ぐ人はどんどん召喚して、自分の心をガードする手法。「その手があったか!」と妙に納得した。
たとえ自分にとって都合よく解釈していただけで、ホントはその作家はどんな人かわかんないとしても、自分の心を守るのが一番大事。
柴田愛子の答える「きょうだいに関する育児の悩みQ&A」が文字量多くてもすーっと入ってきた。
長田杏奈のエッセイも納得感あり。
美容系の広告が、頼んでもないのにどんどん視界に入ってくる世の中。自分の変化や不調につけこんでくる商売に冷静に対応しないと、あっという間にいいカモになってしまう…。
毎号思うことだけど、通勤に持ち歩けるコンパクトさ、雑誌そのものの軽さに反比例して、中身が濃い。みなさん文章うますぎ!物書きを仕事にしてる方々だから当たり前だけど、編集チームも相当凄腕なんだろうな、と毎回思う。
文字量が多めなわりに、すーっと入ってくる。この感じはおいしい水を飲んだときの感覚に似ているなぁ、と毎回思う。目に見えないけど、なんとなくからだにしみこんでくるような養分を感じる。
巻末のおたよりコーナーに、母ではないけど読んでいる、という読者のお手紙があった。私は母になってから知った雑誌だけど、母になる前から読んでいてもよかったと思う。
Posted by ブクログ
特集 「きょうだいとか、ひとりっことか」
子育てに関する悩み相談や、お金にまつわる不安に、きょうだいを描いた本の紹介と、色んなコーナーがある中で、私が印象的だったのが、Q&Aの一つ、『ついつい「大きいんだから」と上の子に我慢させてしまいます』で、『「あなたは大きいんだから」と言われても、子どもにしてみたら、「同じ子どもなのに、なんで自分ばかり? 差別だ!」って思うはず』に、「へえ、そうなんだ」と思ってしまった。
しかし、この後の文章を見たとき、なるほどと思えた点として、『子どもに「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」という役割期待を押し付けるのではなく、親がその子自身を見て比較評価をしないことが大事』、『家の手伝いも、年齢に関係なく、みんなで分担すると、小さい子もプライドがあるから家族の一員として頑張るんですよね』があり、役割分担ではなくて役割期待は重くのしかかるものがあるし、比較評価、これは敏感になるよねと感じたとき、子どもたちそれぞれが異なるのは、年齢だけでは無いということ、どんなに若くてもちゃんとした『個』の存在があるということを、改めて認識いたしました。
そして、もう一つ印象に残ったのが、『ひとりっこをマイナスとして捉える必要はない』ことで、そう思ってしまう悩みとして、『ひとりっこはわがままになるとよく言われます』があったが、そもそもわがままになる時があるのは、子どもも大人も皆一緒で、大人はその発散方法をたくさん知っているが、子どもはそれらを知らないから、家で物や親に当たるという直線的なことに、特にひとりっこの場合はなりやすい。でも、そうした本音を見せても大丈夫だと安心できる場所が家族だというのも、よく分かる気がして、その過程を繰り返していくことで、少しずつ良い方向へ向かっていけるのならば、きょうだいもひとりっこも関係ないのではと思えた点に、この特集の意義があったのではないかと感じました。
ここからは、気になったコーナーを書いていきます。
「絵本作家対談 阿部唯×みやこしあきこ(前編)」
私の好きな絵本作家、みやこしさんの登場に喜びながら、阿部さんの絵本も面白そうだなと興味を抱く中、みやこしさんの『動物の方が普遍性があるというか、性別や年齢もあいまいで、今いる世界とまた全然別のオリジナルの世界がつくりやすい』に、なるほどと思い、確かに、『ぼくのたび』も『よるのかえりみち』も『ちいさなトガリネズミ』も、広い範囲で共感出来る普遍性があるなと。
「わたしのストーリー」
今号から著者が、小山田浩子さんになり、彼女の作品は未読なのだが、ちょっと読みたくなったと思わせる個性的なエピソードが面白くて、この小学校低学年の頃の、何とかなると思って突拍子も無いことを、ついやってしまった。でも、共感出来るだろうか? という感じに、「うん、分かる、分かる」ということに加えて、何故、糊全般が苦手になったのかをクイズにしても、おそらく誰も当てられないだろうなと思わせた、奇妙な独自性が凄い。
「園の子どもたち」
今回は、獅子舞のごっこ遊びに微笑ましさを感じたが、なんと、この連載は今回で終了とのことで、毎号毎号、岡田千晶さんの絵を楽しみにしていたのもあって、残念ですが、日本各地の主に保育園での様々な子どもたちの素敵な一面を知ることが出来ました。ありがとうございます。
もりやままなみさん、齋藤陽道さんの
「ひょうひょう かあちゃん」
お二人のお子さん、いつきさん、ほとりさんに、どれだけの思いや考えを積み重ねて名前を付けられたのかを実感し、ご夫婦含め、家族みんなが、『i』の音で言い終わる凄い偶然にも驚く中(ニッと笑い顔で言い終わる)、いよいよあと二か月でやってくる、君の名前をどうしようかと思いを巡らせる、そんな幸せなひとときを、お裾分けしてもらったような心境にさせていただき、改めて、個を持った存在の誕生する素晴らしさ、尊さを実感いたしました。こんなにも考えてくれてるのですね。