あらすじ
とにかく家が好き! 流行りのアニメやゲームよりも、家を探究することに情熱を注ぐ小学3年生の家村道生が、自由研究のテーマにしたのは「家」。
母親と団地でふたり暮らしの道生は、将来一軒家に住むことを夢見ている。そこで、人気のお菓子「チョコDEパイ」を片手に町内の気になる一軒家を訪ね、家主に交渉し家の中を見せてもらうことに……。大きな日本家屋や緑に覆われたもじゃもじゃハウス、お城のような豪邸、増築しすぎの家、手作りの山小屋など、訪ねた先の家主と交流しながら、道生は自由研究を進めていく。家主のこだわりを詰め込んだユニークな建築造形の魅力と、道生との交流によってまるで息を吹き返したかのような家主たちの心の変化を味わえる人間ドラマを描く。各話にささやかに登場するスイーツにも注目!?
はたして道生の理想の一軒家とは?
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Posted by ブクログ
いろんなタイプのお宅を”家大好き少年”道生くんが自由研究のために訪ねていくお話ですが、とにかく出てくる人たちがみんな優しい!
最初は何かといぶかしがる大人たちも(そうじゃない人もいたけど)、まっすぐな彼のハートに共鳴するかのように気がつくと心がほぐされて、そして彼のことを受け入れていく様子がうかがえました。
ピュアすぎて危なっかしさも多々ある道生くんのことを、お母さんがこっそり先回りしてカバーしようとしているのも素敵です。
我が子が大好きなもの、やりたいことを肯定して、でもあくまでも黒子に徹して動けるその行動力にどこか羨ましさもおぼえました。
訪問先で「学校は平和に暮らす練習をする場」だと教わり、自由研究発表会を開いて知らない人同士が交わる光景に「人と仲良くなること」が思っているよりも難しくないことなのかもと肌で感じた道生くん。
これから先の生活が、それまでとはまた違った彩りもある世界となりますように…とフィクションながら本気で願いたくなりました。
Posted by ブクログ
読書家さんの本棚で発見。漫画だったのねぇ。家大好き少年が、お家を見せてもらいに訪ねていく短編。どの話も心がホッコリ暖まる。よい本に出会えて嬉しかった。
Posted by ブクログ
我が家から最寄り駅までのルート上に、昭和50年代造成と思われる住宅街があります。竣工当時の画一的なデザインのまま朽ちかけていたり、綺麗にイノベーションされたり、建て替えられたお宅はそれぞれ時代の流行を取り入れたデザインになっていたりとさながら住宅の見本市状態で大変楽しいのですが、そんな自分にうってつけのマンガを偶然本屋で発見。たちまち虜になってしまいました。
家が大好きな小学生が、気になるお宅をアポなし(では無いんですよね、実は。ここは巧い)で中を見せてもらうというユニークな設定。全面ツタの家やゴミ屋敷など顔ぶれは実に豊かで、その住人も一筋縄ではいかない曲者ばかり。そんな濃いキャラに物怖じせず特攻する主人公の姿を通じて住人の心にも変化が、というヒューマンドラマでもあるのですが、実は変わっていくのは住人だけではなくて-という流れもベタながら秀逸でした。
近所の住宅街、お宅訪問してみたいものですが、大のオトナが突撃したらただの不審者ですね(苦笑)。
Posted by ブクログ
団地に住む小学生・家村道生は、散歩で色々な家を見るのがが大好き。「中はどうなっているんだろう、住んでいる人はどんな人だろう、といつも想像しています。だから、自然とぼくの自由研究のテーマは「家」になりました。」ということで、大きな日本家屋や、蔦に覆われた家、コンパクトハウスなどに、ピンポーンとおじゃまして取材する。お礼はお気に入りのお菓子「チョコDEパイ」1つ。最初は迷惑そうにする家主もいるが、道生の素直な言葉につられて、自分の人生を振り返る。クラスでは浮いている道生だが、取材先の人々が研究に興味を持って認めてくれたことに喜びを感じるところでは、うっかり涙も。
それぞれのお家の間取りが入った自由研究の出来も素晴らしい。それをお披露目するパーティーがとても楽しそうだった。
Posted by ブクログ
佐久間薫のお家、見せてもらっていいですか?を読んだ
小学生が自由研究でいろいろな家を見せてもらうと言う漫画なんだけれども、ほのぼのと描かれていて面白かった。
若い頃、妹と2人で住宅建築と言う雑誌に載っていた家を見せてもらいに行ったことがある。けれども、その時は断られてしまった。なかなか知らない家を見せてもらうと言うのは難しい。
Posted by ブクログ
「家」が大好きな主人公の小学生、道生くん。気になった家を次々と訪問して自由研究としてまとめていく。影ではお母さんの地道なサポートがあったというのも微笑ましい。住人達も道生くんに自宅を説明することで自らを振り返っていくことになるという展開。タイトルからは想像できないような結構深い話もあって最後はホッコリ。小学生だから許されるんだろうなぁと思うこともあるけどそこは、まぁまぁまぁ。
Posted by ブクログ
周りの人に「いい趣味だ」って思われるためにやってるわけじゃないからね。大事なのは自分が楽しいかどうかだから。
と話していた道生くん。
1人でいることは嫌じゃないけど、自分の喜びを誰かと分かち合える瞬間ってたまらないものがあるよね。そのシーンは少しうるっとした。
家には家主の人生や生活が思い切り反映されてるんだなーと思いながら子どもたちのおもちゃで散らかったリビングを眺めた。笑
Posted by ブクログ
お家に興味があるのでとても楽しく見れた。
主人公は、小学3年の家村道生くん。
彼はお母さんと2人で団地住まい。
散歩が好きで気になる家がいっぱいあって、中はどうなってるんだろう?住んでる人はどんな人だろう?と想像していたら自由研究のテーマが「家」になり、気になる家をピンポンして見せてもらう。
もちろんすんなりと家の中に入れてくれるわけじゃなく、事前にお母さんがこっそり頼んでいたりするわけで…
家が好きというのも小学3年では珍しく、クラスでもみんなと会話があわなかったりする。
だけど第7話で、友だちになれなくても不思議じゃないよ。ただ友だちじゃないけど平和に暮らす練習をするのが学校なんじゃないかって言うのがいい。
家の中を見せてもらううちにその家の人たちも嬉しそうにしているのが、良い感じだったなぁ。
〈お家の紹介と出てきたおやつ〉
第1話 小説家の大きな日本家屋・福砂屋のカステラ
第2話 ふたり暮らしのツタの家・萩の月
第3話 ミニマリストのコンパクトハウス・うさぎやのどらやき
第4話 おばあちゃんのゴミ屋敷・治一郎のバウムクーヘン
第5話 アイドルの要塞の家・ゼスプリのキウイ
第6話 同級生のお城のような豪邸・チョコDEパイ(作中オリジナル商品)
第7話 増築しすぎのシェアハウス・インド発祥のドリンク ラッシー
第8話 お兄さんの自作の山小屋・ヤマモモ
第9話 道生の家
ヤマモモ植えた⁇道生だよね〜。
Posted by ブクログ
ご自宅訪問エッセイマンガ。
小学生の道夫君が、自由研究のテーマで
「街の気になるお家の中を見せてもら」というストーリーです。
それぞれの章の最後に道夫君のレポートが紹介されています。コレが、家主の特徴をつかんでいて、侮れないんだな。
このマンガを読んで思ったのは、家の中ってのは家主の頭の中(思考)がまんま現れているって事です。
(私はあまり自宅に他人を招待したくない理由はコレだと思う。)
ミニマリストの家、汚部屋の家がもっともわかりやすい。
ミニマリストの頭の中は、必要最小限のタスクを効率よくこなしていくために整理されていますし、その反面、汚部屋の主は、物がある事に安心を得る。なので、物が捨てられない。
頭の中が家の中=その人にとって心地のいい環境。
そういう事なのかもしれないな。
このマンガは、他人の家の中を見て、図面にするだけではないところがストーリーに面白味を与えています。
(ぶっちゃけ、家の中はTVなどで特集してるのと同じような事が書かれているので、そこにはあまり感動はないのです。想像通りって感じです)
家主との交流を通して、道夫君が人間として成長していく過程を描いているので、それがアクセントになっているのです。
母目線では、道夫君のお母さんの涙ぐましい協力に心打たれるなぁ。
(コミュ障の私にアレできるかな・・・)