あらすじ
1851年、ロンドンで世界で最初の万博が開かれました。その会場となったのは、鉄とガラスでできた建物、通称「水晶宮(クリスタル・パレス)」。設計したのは、貴族の家で働いていた庭師のパクストンです。建物自体が展示品とも言われた水晶宮は、開催を反対する意見を汲んだものでもありました。世界初となる万博はどのようなものだったのでしょう?
*電子版には、折り込み付録の「ふしぎ新聞」および年3回の一枚絵付録はつきません。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
こういったシリーズものを小さい頃から読みつけていたかったなと今更ながらに思う。
大人になった今でも、知っているようで知らないことや曖昧に記憶していたりすることも多々。
これを手にしたのは、絵を担当されたTHORES柴本先生のファンであったからに他ならない。
表紙から裏表紙までほぼ全てをアナログで描き上げていることに感服(相当大変であったことをSNSで呟かれていた…)。
アンティーク調であり、ゴシックな重厚感を漂わせる画風にとても合った素晴らしい一冊。
各国の展示物の絵がすご過ぎて…特に目を引いたのがスイスとヴィクトリア女王のモノ。
多機能折り畳みナイフなんて、真骨頂じゃない?
もう、しびれるわ!
それぞれに先生のサインが小さく書かれているのを探すのも楽しみの一つ。
是非、見つけてみてほしい。
"万博"の礎を築いたストーリーに、新しいものへの挑戦や時代背景の裏には、今でも燻る事柄がいつも付いて回っていることも感じられた。
誰にとって、誰に向けて行うことなのか、自答しながら今後も続けていくことへの自問を投げかけるものでもあるだろうか…。
Posted by ブクログ
今年は大阪で万国博覧会が開かれる。
では、その第一回はいったいどこで始まったのでしょう?
答えは、イギリスの首都:ロンドン。
さらに質問。
この万博のアイデアを思いついたのは?
答えは、ヴィクトリア女王……ではなく、その夫、アルバート。
彼は自身の専門を活かして、この初めての博覧会を大成功させたのだ。
目玉であるクリスタルパレスを設計した、元庭師のパクストンの貢献も心躍る。
みんなが愛した公園の木を切らずに、どうやって万博会場に残したのか?
もちろん、この偉業は偉業たり得る。
けれども作者が言うように、女性の功績が見え辛い点は現代の感性からは違和感を覚える。
決して男性だけに功績があったわけではない、ということは知っておきたい。
そして素晴らしい万博ではあるが、万博の意義について現代は再考の時期に来ているように思う。
問題点はある。
けれども初めての苦労はいつだって学ぶものがある。
それから、万博そのものだけではなく、その周辺の物語も面白いものがたくさんある(キャベンディッシュ種の始まりには驚きだ)。
『たくさんのふしぎ』は大人になった私にもいつも新しくて楽しい発見を与えてくれる。
Posted by ブクログ
いろいろ問題になっている大阪万博。世界初の万博も、なんだか似たような過程があったようだ。開催地の人々の心配、ギリギリまで決まらない全体像。今も昔も変わらないのか?
19世紀の万博の開催価値と、21世紀では状況違いすぎるよなぁ~。
Posted by ブクログ
世界で最初の万国博覧会について、開催された建物のこと、その建物をデザインした人、当時の社会のことなど、めちゃくちゃ詰め込んでるわりに、すごいコンパクトにまとめられてない?と思ったら、巻末の参考文献リストが載っていて、案の定めちゃくちゃ手間かかってんじゃん!とてもじゃないけど、子ども向けのクオリティに留めておくのはもったいない!という印象。
正直、全然興味のない内容で、愛・地球博は行こうと思えば行けたけど行ってないし、万博だったのかすら理解してない私だけど、これから日本でも万博やるし、タイミング的に子どもだけでなく大人も読んだら面白いんじゃないかと思う。特に、その施設を万博が終わってからどう活用するのかは気になるところ。
ガラスの宮殿、見てみたかったなぁー。