あらすじ
45万部超のヒット作となった『傍聞き』の表題作で、主人公を務めたシングルマザー刑事の啓子と、一人娘の菜月。新聞記者になることが将来の夢だった小六の菜月が高校生、大学生となり、そして夢を叶えたなかで数々の事件に遭遇する。母娘の際立つ推理力が導き出した、難事件の真相とは? 前作『緋色の残響』に続く、母娘シリーズ短編集の最新刊!
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Posted by ブクログ
シングルマザー刑事の啓子と、一人娘の菜月。
新聞記者になることが将来の夢だった小六の菜月が高校生、大学生となり、そして夢を叶え、結婚して出産まで!!
展開が早すぎて驚くわ!!
このままシリーズが続くのかと思っていたのに、その気はなさそう?w
ところでタイトルにもなってる「球形の囁き」だけど、こんな終わり方でいいん?
葉月が怖過ぎるんですけど…(・_・;;;
Posted by ブクログ
刑事の母・啓子と、一人娘の菜月のコンビが帰ってきた。前作『緋色の残響』と同様、全5編でボリュームは控え目だが、今回も短編ミステリの雄らしい内容だ。
前作では菜月は中学生だったが、本作では、高校生、大学生、社会人、そして母と、菜月が成長していくのが大きな特徴になっている。当然、菜月とともに啓子も年を重ね、最後には孫を持ち、定年を迎えて再任用という立場になっている。
「緑色の暗室」。暗室が利用される時代ならではの、証拠の残り方とは。偶然の要素が強いのはご愛敬。東野圭吾さんのガリレオシリーズのようだ。表題作「球形の囁き」。悲しいかな、正義感の強さはリスクになり得る。確かにタイトル通りだが、実際に経験しないとピンと来ない気がする。これまたガリレオシリーズっぽいな。
「路地裏の菜園」。サイエンスの要素もあるが、考えさせられる重い1編。この鋭い母娘だから、真相を見抜けたし、責任を感じてしまう。現実のニュースを聞いていても、決して絵空事とは思えない。もしかするとあなたの近くにも…。
「落ちた焦点」。タイトルの意味は読めばわかる。本作のハイライトというか、最大の突っ込みどころと言える。警察のミスはともかく、どうしてこういう偶然ばかり重なるんだよっ! どうして安直な行動に走るんだよっ! どうして老人の…。
最後の「黄昏の筋読み」。再任用とはいえ刑事捜査の第一線に留まる啓子が、描いた事件の構図とは。そんな筋読めるかっ! というか、なぜそんな愚かなことを…。この聡明な孫には、祖母と母の血がしっかりと引き継がれているようだ。
毎回毎回、菜月の知り合いが事件の関係者になってしまうのが恒例とはいえ、「落ちた焦点」はさすがにやりすぎな感もある。菜月は苦労して娘をここまで育てたのだろうと察せられるが、このシリーズは時代と世代を超えてさらに続くか?
Posted by ブクログ
「傍聞き」シリーズ第4弾で連作集としては第2集目。
「緑色の暗室」
「球形の囁き」
「路地裏の菜園」
「落ちた焦点」
「黄昏の筋読み」
の5編収録。
前作以上に時間の経過が早すぎます。
娘の菜月が高校生から大学生、就職して子持ちになるとは想像していませんでした。
それぞれの物語に著者らしい蘊蓄が使われていて、やはり一流のショーとミステリーテラーだと思いました。
しかし、長年描いている大切な登場人物の時間を駆け足で過ぎてしまうのはリアルかもしれませんが、もったいないし、一度は長編も読みたかったです。
菜月の子供の父親がどうなったかが一番気になるので、そこはぜひ長編で各人の心理描写も丁寧に描いてほしいですね。
Posted by ブクログ
緑色の暗室
球形の囁き
路地裏の菜園
落ちた焦点
黄昏の筋読み
啓子と菜月母子の短編5つ
うーむ
「緋色の残像」でも思ったけど
2人の周りで事件起こりすぎやろ
なんだろなぁ
作者が理系の知識を披露したくて
無理やり小説にしよんやなかろか?
と思ってしまう
心理描写も少ないから
余計にそう思うかなぁ
普通周りでこんだけ事件起きたら
メンタルもたんやろう…
菜月が色々かわいそすぎるやろ
コナンと思って読めばいいのか?
「教場」に引き続き
ドラマ化狙ってるんかなぁ…
面白くないわけじゃないけど
なんだか残念な気分
記憶にも残らない気がする
Posted by ブクログ
最終章では啓子が退官、菜月は社会人で一児の母になっていました。
(菜月の成長、早っ)
となるとこのシリーズももう終わりでしょうか。
惜しいですがダラダラ続くよりはいいのかな。
過去作同様、啓子と菜月の鋭い推理力にテンポ良く話は進んでいきます。
「球形の囁き」では、理系が苦手な人間としては冒頭の音の説明も「へ~(棒読み)」だったので、真相についてもあまり深くは納得できなかったですが。
啓子を恨んでいたグループはその後どうなったのか、美樹本は刑事を辞めて菜月とは結婚したのか、その辺りが触れられてなかったのは残念でした。