あらすじ
全米リバタリアン党は「医療の国家からの完全分離」を主張。「医療の自由」を掛け声にリバタリアンとトンデモ民間医療と反ワクチン活動家が結集し、コロナ禍に向かった先は……健康や安全は個人の問題なのか? 日本にとってもシミュレーションとなるかもしれない、笑ってばかりはいられない話。
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Posted by ブクログ
・あらすじ
代替医療推進派、唯一真実の治療法に目覚めた5人に焦点を当てたノンフィクション。
其々唯一真実の治療法に目覚めた瞬間や経緯を紹介。
それから悪の組織である政府(CDCやFDA)、裏で牛耳る大手製薬会社との闘いがコミカルに書かれる。
・感想
アメリカってこんなにトンデモ医療が蔓延ってるんだと最初は笑いながら読んでたけど、病気で苦しんでいる人の藁をも掴みたい気持ちを利用して金儲けする人間が邪悪すぎて読んでると恐ろしくなってくる。
もちろんそう「思い込んでる」人もいるんだろうけど、やっぱりその行動原理の目的は金と名声なんだよな。
リバタリアンは何よりも自由を尊重する精神性の持ち主で、反規制派。代償としてその自由により発生する不利益なども自己責任として受け入れるってイメージ。
自己責任という言葉は日本では非情であまり良い印象はないけど、個人的にはある程度は必要だと思ってる。
自由と自己責任の按配というか、起こりうる事柄全てに自分で責任を持つなんて事は不可能だけど、でも全てを他人のせいにしていくのも違う。
聞いた話によると災害時などでもアメリカは基本的には自宅で生き延びろ!一応避難場所あるけど自分で調べて自分で来い!!みたいなマッチョな世界らしく、SNS眺めてると、(その程度までとは言わずとも)もう少し「主体的に行動する」「自分の行動の責任を負う」という意識が必要なのでは?と思う人も割と見かける。
しかし医療制度の問題や医療者への不信、陰謀論に染まり先鋭化過激化していく人達はXでよくみるし、アメリカだけの問題じゃない…
著者がトーベンソンダガードの神癒研修会に潜り込んだときの悪魔祓いの描写と著者のドン引きっぷりとトビーがイーロン・マスクに質問するくだり笑ったwww