あらすじ
本書は、お笑い芸人・上島竜兵さんの妻・光さんによる書き下ろしエッセイです。
2022年5月10日、なぜ”竜ちゃん”は死を選んだのか――。亡くなる直前、ちょっと様子が不安定になっていた竜ちゃん。気づいていながらも、助けることができなかった悲しみ、悔しさ、無力感……。自分はいったいどうするべきだったのかと、今なお葛藤する心の内を初めて明かしました。
心に沸き上がる竜ちゃんへの「怒り」を赤裸々に綴りながらも、どうしても憎めない”竜ちゃん”と過ごした日々を振り返ります。抱腹絶倒の珍エピソード、そしてほろ苦い思い出。脳裏に浮かぶのは、竜ちゃんの小心で自分勝手で、でも人にとことん優しく、繊細な実像でした。
また、竜ちゃん他界後数か月、体調不良に襲われ、発覚した乳がん。重なる不幸を恨みながらも、ひとりで挑んだ心細くつらい闘病生活でしたが、親族や友人に支えられながらなんとか乗り越え、今を懸命に生きています。
「前向きな今日と後向きの昨日が繰り返す、悲しみと、とまどいの日々の中、私がどうやって今日まで過ごしてきたか。そして、自分勝手だけどキュートで繊細だった、私の大切な旦那様の話を、記憶が無くならないよう、忘れられないよう、思い出をかみしめながら書き記しておこうと思います」(本書『はじめに』より一部抜粋)。
◆◆本書目次◆◆
第1章 涙と笑いに包まれた葬儀
第2章 出会いと結婚、別れの日
第3章 夫婦の日々と志村けんさん
第4章 芸人仲間に支えられた「竜ちゃん」
第5章 「竜ちゃん」の後始末
第6章 終わりなき悲しみの向こうへ
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
読んでいる最中、何回か涙して、考えさせられる話もあって通勤途中に読むのを止めることが何度もありました。終盤の紅白歌合戦の話は泣けます。
真面目な人ほど心が弱ることはあるし、定期的に息抜きや辛かったら病院に行って、最悪な結果にならないように気をつけるべきと感じました。
悲しいですけど、今までたくさん笑かしてくれてありがとうと思えました。
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時折うるっと来て、なんど挫折しそうになったことか…上島さんの判断は良かったのかは分からないけど、残された人にとっては悲しいこと。懸命に生きよう、隣人を愛そう。
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“孤独の寂しさ”
孤独の寂しさを感じ、『孤独だとなぜ、寂しさを感じるのか』が知りたくてたどり着いた一冊。聞いてほしい、わかってほしい、助けてほしいけど何に困っているのかわからない、いろんな葛藤があり「話せなくなる」経験があるからこそ、他人事には思えない内容でした。
「本音を話すのは傷つけるかもしれない、傷つくかもしれない」
初めて何かをする怖さって、相当なことだと思うんです。でも、子供の頃って無邪気にいろんなことに興味を持ってあれこれやってたじゃないですか。大人になった途端、周りの目を気にしてできなくなってしまう。傷つけることも傷つくことも嫌ですが、正直、自分が傷つくことでことが済むならそれでいいと思っている自分もいます。
「生きること、死ぬこと」に改めて向き合えて、どうしても生きられなかった人の明日を生きている今日の自分を大切にしようと感じられた一冊です。
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ニュースで上島竜兵さんが亡くなったと聞いた時にはとても驚きました。
亭主関白で甘えん坊とは光さんはかなり大変でしたでしょうけど、読んでいて、とても愛情を感じました。
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自死と深く接した時の、理解ができるはずもないのに理解したくて、納得できない気持ちと、感謝と温かな思いを馳せるほうが良いという気持ちが、伝わる本でした。
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上島竜平さんが急に亡くなってからの妻の光さんの心情や生活がリアルに描かれてました。
以下思ったこと箇条書き
・睡眠導入剤とアルコールの組み合わせは最悪。絶対にやめた方が良い
・寂しがりやの人見知りの亭主関白は厄介
・竜平会は上島さんのほぼ驕りで月100万かかる
・残されたパートナーの事を思うと身勝手に死を選択できないよなぁ
・財産分与できる遺書は大事
・その日の夜のことも含めてその日に至る様子のおかしい過程も書かれている
・鬱は正常な判断ができない
・少し前から旅立つ事を決意していただろう遺書
・広川ひかるさんのファンになった
・コロナ禍で直接コロナにならなくても人によっては心が病み間接的に亡くなってしまう人もいるという事
・あの日飲み会に行ける仲間がもしいたら、、、
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ひかるさん目線から語られる竜兵さんは、繊細で、脆くて、寂しがり屋で。集う事が何より好きで毎晩のように飲み歩いていた生活。志村さんが亡くなり、コロナ渦で飲み歩けなくなり、孤独に耐えられなくなり。出川さんが『竜さん!生きてこそ!』と書いているけど、その通りだと思う。これからのこの苦しい時代は、個人個人が孤独をうまく操れるかどうかにかかっているのかもしれない。
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上島竜兵さんの奥様の広川ひかるさんが竜兵さんが亡くなる間際から亡くなった後のことまで丁寧に日記のように、ご自身の気持ちを整理しながら書いているとてもまっすぐな本だった。
自殺をされてしまった親族の苦悩、あの時ああしていればこうしていれば、そのような葛藤をどうにか整理して前を向いて生きていっている、辛い心情だと思うけど素直で一生懸命な文章に何度か涙が溢れてきた。私も寅さんが好きでシリーズを何周もしているのでこの本の中で寅さんの言った言葉を、夫婦お二人で、ひかるさん一人で反芻している場面にとても共感した。
ひかるさんは竜兵さんの様子が変で、何度も病院に行った方が良いと促していたけれど、病院は絶対嫌という精神疾患になってしまっているかもしれない人を病院へ繋げることは至難の業なんだろうと思う。ひかるさんは本当に根気よく竜兵さんの精神状態を良くするように努力していたけれど、どうしようもなかったんだと思う。コロナじゃなければ志村さんが亡くならなけれればと悔やむことばかりだけれど、竜兵さんを忘れないようにたまに竜兵さんのことを発信しながら、悲しい、やりきれない、そしてたまにどうして死んでしまったのかという怒りの気持ちに対して、どうにか心の折り合いがつけていけることを陰ながら祈っています。
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上島さんの忌日とその日に至るまでについての記述が非常に生々しくて、光さんが凄まじい覚悟の上この本を書いたことが伝わってくる。様々な「もしも」を願ってしまうのも憚れるくらいの覚悟。しっかりと受け止め、上島さんを偲びながら生きていきたいと思います。
Posted by ブクログ
本書は、人気芸人・上島竜兵さんが亡くなられてから約一年間にわたり、奥様がどのような心境で、どのような日々を過ごされたのかを綴った著書です。
上島さんの訃報に際して悲しみを覚えたファンの方は多いと思いますが、奥様側の視点から描かれる壮絶な状況を読むと、その苦労や心の痛みが想像以上であったことを痛感させられます。
深い悲しみと大変な状況の中でも、周囲の人々に支えられながら歩もうとする奥様の姿は、読者にとっても温かく、「人との繋がり」の大切さを改めて感じさせてくれます。
この本は、上島さんを愛するファンの方々はもちろん、大切な人を亡くした悲しみに向き合う全ての方にとって、優しく、そっと寄り添ってくれる一冊となるでしょう。
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総合的にはコロナ禍が原因でお亡くなりに。殴り書きに近い遺書はあったそうです。コロナ禍何人もの芸能人の方々がお亡くなりに。。環境の変化は怖いですね。ダチョウ倶楽部の芸は永遠です!
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ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんの奥さん
上島光さんが書いた本
ずっと読みたいと思ってて
やっと読めました
多分ものすごく純粋で素直な人だったんだな、と
そして寂しがり屋で優しくて泣き上戸
コロナがなければきっと。。。
と思いながら読みながら思いました
2人の出会いから普段の生活など書かれていたけど
最愛の人を亡くす辛さは
計り知れなくて
Posted by ブクログ
仕事のプレッシャーなどで弱り、なんとなく体調がいまいちなところにこの本が届く。
たかが仕事だ、私には仕事より大事な家族がいる、命を大事にしっかり生きようという気になった。
最初から最後まで、奥さんの光さんの悲しみや怒りや、そしてやっぱり愛情が溢れていて読むのが辛かった。光さんのどの感情にも納得した。
辛い辛い日々、泣けたり泣けなかったり、なんとか1日をやり過ごすこともあるだろうに、よく文章にまとめられたと思う。
竜平さんはさみしがり屋で甘えん坊で脆くて、仲間と飲み歩くのが好きだったんだね。そして10歳も年下の光さんから母親のように怒られ、守られていたんだね。
大事な光さんを悲しませたら駄目じゃないか!!竜ちゃんのばかやろー!!
Posted by ブクログ
竜ちゃん、なんてこった。
あのニコニコスマイルで大黒さんのような風貌の裏に奥さんが手を焼くような一面を持っていたなんて。
うーん、芸人さんだから想像できなくはないし、意外でもなかったけれど、やはり妻の立場としては本当にバカヤローの一言に尽きるよね。
でも、みんなにたくさん愛された竜ちゃんだから、ひかるさんの晩年は賑やかで心和やかな人生になるような気がします。
Posted by ブクログ
日本中に衝撃を与えた上島竜兵さんの死。
読んでいて感じたのは、メンタルケアの大切さ。アルコール、不眠について考えさせられた。上島さんらしいほっこりするエピソードも多いが、この本をきっかけに鬱に対する意識が変わる人が増えることを祈る。
そして、上島竜兵さんがいかにたくさんの人達に愛されていたのかもよくわかりました。