あらすじ
「麻衣さんは僕が守るから」
「じゃあ、咲太は私が守ってあげる」
咲太にしか見えないミニスカサンタは一体何者? 真相に迫るシリーズ第13弾。
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Posted by ブクログ
大学生編から登場した福山くんがキーになりました。なぜわざわざ北海道から出てきて横浜の市立大学謎を受けたのか?本人は覚えてなかった理由が明らかになります。
Posted by ブクログ
読み終わってまだ胸がドキドキしている。
これは不安だ。まだ何一つ解決していないのだから。
今回はいよいよミニスカサンタ=霧島透子の物語だと思って読み始めたのだけど、いや確かにそうなんだけど、むしろ岩見沢寧々の物語、そしてもう一人の咲太と言うべき拓海の物語でもあった。
ビックリしたのは霧島透子に関する衝撃の事実。
今までの数巻が全てミスリードだったとは!
これはますます霧島透子の正体が謎めいてしまった。
いったいどう言うことなのだろうか?
ラストの麻衣さんの危機からのドキドキが収まらない。
なぜなら「霧島透子を探せ。麻衣さんが危ない」と言う警告はまだ何も解決していないのだから。
これは次巻までずっと不安だな。
きっと4月1日にまた驚くべき事があるんだ。くう。
どうか穏やかな未来が訪れてくれと祈らずにいられない。
それはそれとして、ブチデビル朋絵最強かよ。
またはるか先までシミュレーションするとは!
あと、女性の主要登場人物で唯一、ここまで思春期症候群に関わっていない美東美織が鍵を握っている気がする。
いやほんとにはやく次巻が読みたい。
思わず泣いてしまった!
ナイチンゲールから、マイスチューデントにかけて
伏線が貼られまくってて、最後の福山の告白で目を覚ました時は思わず泣いてしまいました。w
Posted by ブクログ
手短に書くと、いろいろ考えさせられることがあって良かった。面白かった。
以下、取り留めのない雑多な感想。
*****
これまでの登場人物が一同に集まったかのように話の中に出てきて、何か青ブタの走馬灯のようなお話に感じた。
あとがきを受けて、遠くない未来にこの物語が終わることに対して、寂しさを覚えると共に、物語の完結を見届けられることに対して嬉しさもあり、半々の気分。
完結を前にして、こんなことを書くのもどうかと思うが、終了後10年ぐらいはこの作品の存在は認識されていると思う。20、30年経ってもまぁ認識されているとは思う。
しかし、その存在を認識している人が全くいなくなるぐらいに遠い未来(例えば100年後)になった場合、誰がその存在を証明できるのだろうか。その時点において記録が存在したとしても、AIによるフェイクが自由に作り出せる世の中、より精巧なものが作り出せるようなはるか未来――自分が体験しなかったものは存在しないものと同義になるかもしれない未来――において、過去にこういった作品が存在していたという記録はおろか、作品自体についてももしかすると実在性に疑問が生じてくるのかもしれない。
確かに存在は何時か消える。記憶は上書きされるし、人の認識というものはあやふやでエラーだらけの不正確なものだ。
しかし、存在に影響を受けた者たちはその影響によって思考を変え、また同時に行動を変えることによって影響を受けた人間が周囲に影響を及ぼすことができる。存在そのものではないが、存在の一部分が断片的に受け継がれて行く。
「ありがとう」、「頑張ったね」、「大好き」の三大好きな言葉が、その体験は各人に認識されていなくても継承されているように。
青ブタに限ったことではないが、作品の完結は作品自体の将来・未来に向かうベクトルを失わせるものかもしれない。だけれども、物語に触れることを通して、長く引きずっていたを思春期の悩みに折り合いをつけるなど、作品に影響を受けた私を含めた各人が、青ブタという物語の断片(作中の登場人物のスピリット・精神など)を周囲への影響という形で必ず未来へと伝え届け、その存在を証明し続けるものと信じている。
まあ要は、実体が存在を証明するのではなく、存在に影響を受けたことこそが存在の証明になると思いました。
Posted by ブクログ
BW。
『青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない』は、夢と現実の境界を揺るがす物語でありながら、登場人物たちの心の奥底に潜む願いと恐れを鮮やかに映し出す一冊だった。
咲太と麻衣が直面する“夢”という不確かな現象は、単なる思春期症候群の謎にとどまらず、未来への選択や可能性という普遍的な問いを読者に投げかける。
夢が示すのは希望か、それとも避け得ぬ現実か――その曖昧さに胸を締めつけられながらも、人が抱く想いの強さこそが世界を形づくるのだと静かに語りかけてくる。
シリーズを通じて培われたキャラクターたちの絆が、この巻ではより深く、より切実に響き合い、彼らが大切に守ろうとするものの尊さを強く感じさせた。
幻想的な謎と、現実を生き抜く意志。その二つが交差する瞬間に、読後長く余韻を残す重厚な輝きが宿っている。