あらすじ
“あの日”何があったの? 死んだあの子と“私”に……
校舎裏で殺された女子生徒、容疑者は“親友”とされる一人の少女。
食い違う18の証言、やがて浮かび上がる戦慄の真実。
主人公は高校一年生の女の子、ジュヨン。ある日校舎の裏で親友のソウン
が死体となって発見され、警察から容疑者として取り調べを受けることに
なる。昨日の放課後、ソウンと大げんかをしたのは確かだが、記憶は途中
からすっぽりと抜け落ち、殺人の記憶はない。
裕福な家庭で何不自由なく育ち、誰からも羨まれるジュヨン。一方、貧し
い家庭で育ち、学校ではあまり目立たなかったソウン。性格も周囲の評価
も正反対だが、他の誰も間に入り込めないような親友だった。物語は、勾
留されたジュヨンの心の声と、周囲の人たちの証言を交互に綴っていく。
当初バラバラに見えた「真実」をめぐる証言は、ある方向に集約していく
のだが……。
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Posted by ブクログ
ある日ソウンという女子高校生が殺害された。容疑者は彼女の親友とされるジュヨン。
クラスメイトや、塾の先生など様々な人の証言、ジュヨンと弁護士の対話などを通して物語が進んでいく。
ある人は彼女たちが奴隷と主人のような関係であったといい、ジュヨンがソウンをいじめていたと証言する人もいる。ジュヨンはお金持ちでソウンは貧しい家庭。ジョウンの激情的な面も作中を通して語られ、世間はジュヨンがソウンを殺したのだという意見を強めていく。
しかしジュヨン本人はたしかにソウンを親友だと思っていて、好意を持っていた。ジュヨンは絶対に自分はソウンを殺していないはず。でも殺していないと断言することが出来ない。当時の記憶が曖昧である為だ。だが確かにその日2人の関係を揺るがす決定的な何かがあったことは確かで…。
では何が真実なのか
表面的な情報で物事を判別し語ってしまう私たちへ。
真実とは他人が信じていたいもの。
本質なんて誰にもわからなかった。