【感想・ネタバレ】トゥモロー・ネヴァー・ノウズのレビュー

あらすじ

「私」は娘を凌辱して殺害した、犯人の男を許すことができなかった。少年法の庇護対象内の年齢であったために、極刑にもならず、いまものうのうと生きている……あの男。私は人生を棒に振っても良かった。娘のいない人生など耐えられない、意味がない。だから、男の部屋に包丁を持って飛び込み、めった刺しにして……。気がつくと「私」は、復讐を決意した最初の瞬間にまでループしていた。何度殺しても、何度も殺しても、「私」の時計は先へ進まない……どうして。復讐者が、高校生が、世界王者が、全人類が「今日」という一日をループする。これは、SF的な日常を送ることを宿命づけられた、私たちの未来の物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

本作『トゥモロー・ネヴァー・ノウズ』の感想を書く前に注意事項ですが、本作は過激な描写がしばしあるため、苦手な方はご注意下さい。

皆さんは意図せず、『今日』が『毎日』繰り返されたら、どんな日常を過ごすと想像しますか?

本作は、とある日を起点に一日をタイムリープする人が世界的に増えていった世の中を5話の短編で繋いでいるSF小説になります。
作品の世界観はSFですが、どちらかというと、そんな世界で人は何を感じて、どう行動することが本質的なのか?という哲学的なメッセージも感じました。

作中の引用(第三話)ですが、
「明日が来る世界でも、(中略)。後悔しないためには夢中になれるものを全力でやればいい。」
の言葉は痺れましたね。

この作品の面白いところは、各話で登場する人物の印象が途中でガラッと変わる点でしたね。著者の宮野優さんのデビュー作ですが、次回作にも注目してみようと思います!!

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2023年05月07日

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