【感想・ネタバレ】男子禁制ゲーム世界で俺がやるべき唯一のこと7 百合の間に挟まる男として転生してしまいました【電子特典付き】のレビュー

あらすじ

三寮戦を勝利で飾り、アイズベルト家を円満なトゥルーエンドに導いたヒイロ。皆の無事を祝うピクニックに出かけたものの、求める百合とは程遠い状況に絶望することに……。
そうこうしているうちに夏休みが始まり、ヒイロたちはお嬢の別荘があるカルイザワへの小旅行に向かう。
そこでヒイロはお嬢を通し、「ヒロ様」と呼ばれる人物から「地下天蓋の書庫には行くな」という謎のメッセージを受け取る。
地下天蓋の書庫――学園が誇る大圖書館の地下深くに眠るのは、一〇七年前の「カルイザワ決戦」で封印された第四柱の魔人「万鏡の七椿」。
歴史の裏に埋もれた真実をめぐり、時を越えた闘いが始まる!【電子限定!書き下ろし特典つき】

※電子書籍には「紙書籍限定巻末特典」が未収録です。何卒ご了承ください。

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Posted by ブクログ

三寮戦にて披露されたミュールの素晴らしい奮闘を表彰するかのようなエピローグから始まるこの巻、選挙を行った上で彼女が寮長に選ばれる展開はとても良いものでしたよ。改めて彼女が報われた瞬間だと思えたね

とミュールに関してそのような好印象を持ったのだけど、それ以上に燈色の境遇が凄まじい事に。あの死神・劉がダダ甘お姉ちゃんになるなんて誰が想像できたろうか?前巻までの姿とあまりにギャップが有り過ぎて未だに同一人物と思えないよ…
また劉だけでなく、アイズベルト一家から燈色は大変な好印象を持たれる結果となったね。あのソフィアですら燈色への対応が甘くなっているのはどういう事なのかと。まあ、それだけ無くしかけていた家族の絆を取り戻せた事への恩義が強いのだろうけど

燈色って別に女性が嫌いという訳ではないから状況が整えば相手と添い遂げる事に反発は無いのだろうけど、燈色は百合が芽吹くかもしれない相手とそう簡単にラブコメ展開になるのを良しとしない
だというのにこの巻では遂に逃げ場を封じられるような出来事が
フェアレディの世界で色々してしまったクリスと結婚するというのは彼としてはそこまで可怪しな発想では無いのだけれど、それは周りの者からすれば燈色が特定の誰かに取られると同義。だからこそ急進的な行動に出る必要があったのだろうけど、あの連続キスは凄まじいものだったね。もう燈色に逃げ場など無いと刻みつけているように思えたよ。まあそれでも彼は百合への絶望的な希望を抱き続けるんだけどさ


この巻はお嬢ことオフィーリアの別荘滞在がメインエピソードとなっているね。その意味では本来は箸休め的な話になったって可怪しくないだろうに、オフィーリアを中心として魔人との戦いへと導かれていく流れには驚かされたよ

オフィーリアって前巻こそ活躍の場面が有ったけど、基本的に賑やかし役というかコメディ部分を担当する人物だったからシリアスパートに関わる事はなかった。けれど、彼女が恋い焦がれる相手が判明した事で彼女の物語が一気に動き始めたね
彼女の恋愛相手に関してはまあ普通にそうだろうなという予想は有ったものの、女装した燈色を見て「ヒロ様」と呼び慕う展開はちょっと予想外。これ、オフィーリア的に自分が男性に恋をする筈がないという思い込みによる誤認?だったら、これから「ヒロ様」の正体が燈色であると知って彼に恋する展開へと繋がるのか、それとも燈色は彼女の幻想的な恋心を守れるのか?はたしてどちらだろうね

また、この巻では新章開幕という事もあってか、濃い一面を持つキャラが何人も登場したね
特に揃ってコメディ劇場からやって来たのかと言いたくなるマージライン一家は強烈
自分を格好良く見せる為に登場シーンを派手に盛り上げるキャラクターは時折居るけれど、自室に招き入れた時にそれをやっていたレイディは人間性がぶっ飛んでいると一目で判るというもの
その妹のシャルは属性や性格だけなら普通に強者枠として分類されるべきなのに、行動の端々から香るポンコツ感が全てを台無しにしているね
その上で極めつけとなった彼女らの父(女性)は最早どういう人物かすら理解できなかったよ…。何なの、あの毛むくじゃら……

ただし、そうした強烈な個性を持つ彼女らもこの巻から登場したエイデルガルトの足元にも及ばなかった印象
だって忍者なのに堂々と尾行して、忍者なのに思いっきり秘密を漏らして、頭脳が残念方面に極振りしているとか、これでどうして人間をしていられるの…?と心配したくなるくらいに破天荒。それでいてお色気方面にも強みが有るとか狡いね
既に本シリーズにおいて屈指のギャグキャラの地位を手に入れたのではないかと思える程に彼女の言動には笑わせて貰いましたよ
特にお気に入りのギャグシーンは『服部半蔵+服部半蔵=服部全蔵』だろうか。その発想は無かっただけに見た瞬間に吹き出してしまいましたよ!


7巻がギャグ要素多めに感じられたのはそれこそシリアスパートが少なかったからと言えて。だとしたら、魔人・七椿の登場に拠って大正時代に戻されてからが本編開始と言えるかもしれなくて
これまでに提示された情報を整理すると燈色が過去の世界でやる事に関しておおよそのヒントが出されているけど、その通りであるならば燈色ってば過去世界でロザリー相手にかなり罪深い事してたりするの…?また、百合の花を咲かせようとしてハーレム築いちゃう感じなの……?

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2025年03月13日

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