あらすじ
「私も働くことで 誰かを支える 一本の綱になりたい」
Twitter総いいね22万
お一人様でも社会復帰できる!
ある日目の前にユニコーンと歯車が現れた――笑って泣ける、明るい精神疾患コミックエッセイ
【岩波明(監修)によるコラム×対談も掲載!】
【全編改訂×新規書き下ろし漫画付】
オタクのズミクニは、ユニコーンが歯車に押しつぶされる幻覚を見て、自分が統合失調症を発病したことに気づく。精神科病院に措置入院するも、そこでの生活は初めてづくし。ガラス張りの保護室、監視付きのトイレ、歌い続ける同室患者。戸惑いつつも療養し、なんとか退院。以前と同じ介護士の職にもどるが、今までのようには働けず……。
一度病気になったら社会に戻れない?
頼れる恋人や家族がいないと生きていけないの?
推しへの想い、病院関係者、SNSの仲間たち、職場の上司、障害者年金、就労移行支援事業所――たくさんの人や福祉に救われ、ズミクニは社会復帰を目指す!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私は、家族が統合失調症で順調に回復していたのですが、本人が服薬を勝手にやめたために再発して、保護入院させることになる経験をしました。私から見れば、とても信じられない挙動でしたが、本書でズミクニさんの絵を見て、ああこうだったのかと少しは納得がいきました。幻視や妄想の世界は、言葉より絵の方が分かり易いです。閉鎖病棟の生活も、退院後に本人から聞いたのと同じような様子が描かれています。この漫画を読んで初めて、入院させられる側から世界がどう見えていたのかを教えられました。
また、入院中だけではなく、社会復帰の訓練中のズミクニさんの様子から、優しい人柄が感じられました。
岩波先生とズミクニさんとの対談が巻末に載せてあり、発病のメカニズムや早期治療に必要性やその他いろいろなことを教えていただきました。また、薬を飲むことと、途中で薬をやめないことの重要さを、改めて噛みしめました。
Posted by ブクログ
Twitterは知らなかったのですが、タイトルの「(※理解ある彼君はいません)」にひかれて思わず購入。自分は中年未婚男性で軽い精神疾患も経験したので、精神疾患系のコミックエッセイは電子版含めて比較的多く読みましたが、自分が読んだものの中で女性が主人公の場合は、親の理解が得られなくても理解のある彼氏さんがいて救われたというのが多く、「そりゃ理解あるパートナーいればわりとなんとかなるよな・・・」と思っていたのでした(苦笑)。
とはいえ。ズミクニさんは理解ある彼君さんはいらっしゃらなかったようですが、人とのご縁を大切にされていてそれが社会復帰につながったようで、これはかなり重要なことだと思いました。加えて大事なのが、的確にSOSを出すこと。この本を読んでいて、ズミクニさんのお人柄がにじみ出ていたので、きっといい人なんだろうなと思いました。
何より、ズミクニさんが自ら社会とつながろうと試みているところが素晴らしいと思いました。
コミックエッセイの書き手は女性が多い印象があって、そのせいか、この手の本では男性が主人公のものがあまり見られないので、男性の場合どうなのだろうと気になりました。SOSが的確に出せなかったり、親に理解されなかったりで表面に出てこないで問題を抱えている当事者がたくさんいるのではないかと心配です。なんとか、みんなの生きづらさが少しでも軽減される世の中になってほしいものです。
こんな状態なんだ、と理解できる
正直に絵が見やすいとは言えず(統合失調症の状態を克明に描いているとも言えるけど)、話も飛び飛びでちょっとわかりにくいかも。でも、閉鎖病棟がどうなっているか、統合失調症で措置入院になった患者はどう扱われるか、作者さんはどう立ち直ったかを知るにはとても良い作品だと思います。
リストカット痕が両腕にある他の患者さんを見て、「彼女をここまで追い詰めた世の中はクソ」と言い切る作者さんの優しさが胸を刺しました。
匿名
絵が下手
作者様の絵が下手。終わりもなんか尻窄みな終わり方の漫画でした。でも統合失調症の件は勉強になりました。前にも別の統合失調症の本は読んだ事はあったけど、20代の方が主になりやすいというのは知りませんでした。
Posted by ブクログ
まあさうなんだらうな
前半は統合失調症の措置入院。吾妻ひでおの禁煙病棟とか相原コージの鬱病とか、マンガ家の入院実録ものも多いなかで、オタクの女性によるもの。それらと似た印象。
後半は障碍と就職の困難。障害者手帳を取ることを拒否する母親など。
まあさうなんだらうなとおもふ。
絵は素人っぽさがありつつ、ちょっと独特。