あらすじ
オリジナルがやりたくないことを押しつける身代わり、〈レプリカ〉だった私だけど、その役割を失って。
「素直が何を考えてるか分からなくて、怖い」
そんな思いを抱えながら、季節は冬に向かっていく。
素直が修学旅行に行っている間、私はアキくんと一緒に、リョウ先輩の故郷・富士宮へ行くことになった。それぞれ別々の場所で、はじめての旅を楽しみつつ、レプリカの仕組みの謎を紐解くピースを拾い――。
そして私は、素直が秘めた思いと、知らなかった真実と、向き合うことになる。
――ナオと素直。それぞれの視点から描かれる、転機の第3巻。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
1巻で書きそびれていたけれど、本シリーズを読む前は、アンドロイドやAIが関連したレプリカの話なのだと思い、そちら寄りの、結局人間とは何かみたいなSFや哲学的展開を予想していたので、まったくかすってない展開で、ちょっと肩透かし(って勝手に想像したの自分ですが)。ナオと素直、それぞれの視点から書かれている本書、シルエットでどちらサイドなのか分かる仕掛けは分かりやすくて良き。別々の修学旅行をそれぞれで楽しんで、そのまま行けばいいのにと思った矢先、京都で合流することになり、波乱含みの展開。このまま曖昧にしていてはいけない、決着をつけなくちゃと思えた二人は頑張ってるね。