あらすじ
小さな息子を連れて、新しい街に引っ越してきた希(のぞみ)。
隣に住む「理想的な家庭」の主婦、千夏(ちか)と家族ぐるみで仲良くなるが、
じわじわと千夏への違和感を感じていく。
おかしいのは私のほう?それとも千夏のほう?
幸せな家族に見えても、心の黒い穴は埋められない。
『消えたママ友』『今朝もあの子の夢を見た』『人生最大の失敗』を描いた
イヤミス・コミックエッセイの第一人者、野原広子最新作、
雑誌レタスクラブ連載に加え描き下ろし64ページオールカラーで構成。
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誘拐なんかじゃないよ
※かなりネタバレしています。
良くも悪くもずっしり重い作品。わたしは好きです。
でも、まず言わせてもらいたいことが…
「モラハラ夫に耐えきれない妻が子供と一緒に逃げたことを、赤の他人が誘拐とか連れ去りなんて言うのは許されない!!」
モモちゃんのママもヒステリックで確かに虐待だし、主人公はいいお母さんだと思うけど、完璧ってわけでもない。
けれど私は、よっちゃんママの、主人公への誘拐呼ばわりが1番許せなかったです。
けど、そのよっちゃんママも最初の方は普通のお母さんに見えていたし…
「かわいそうな人」と言う言葉も何度か出てきますが、人間なんてみんな…男も女も惨めでダサくて格好悪い生き物なんですよね。
子育てだって、不正解はあっても正解はないし…
みんな、無様に愚直に間違いを繰り返しながら「より良い方向を探してゆく」子育ても、人生そのものもそれでいいと思うんです。
モモちゃんのママとパパが取っ組み合いの喧嘩をして、2人とも絆創膏だらけになっているのを見てそう思いました。
…とか思いながら読んでいたらラストにゾッとしました…
モモちゃんのパパは、まさかよっちゃんのママと…??