あらすじ
涙氷の降るその山脈で雪蟷螂の女が起つ。この婚礼に永遠の祝福を。長きにわたって氷血戦争を続けていたフェルビエ族とミルデ族。その戦に終止符を打つため、ひとつの約束がなされた。それは、想い人を喰らう“雪蟷螂”とも言われるフェルビエ族の女族長アルテシアと、永遠生を信仰する敵族ミルデ族長オウガの政略結婚だった。
しかし、その約束の儀は、世代を超えた様々な思惑が交錯することによって阻まれる。果たして、極寒の地に舞う恋の行方は……。
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Posted by ブクログ
ロージアとガルヤの話は、圧倒的なインパクトで衝撃
的だった。
ロマンスとは真逆の状況下で二人の間に生まれたあの
深い想いは「愛」という言葉さえ軽く感じてしまう。
二人きりで会ったのは2回だけだし、時間が長いわけ
でも会話が多いわけでもない…
なのに、分厚い手袋の描写と、ガルヤがロージアに囁
いた最後の言葉「俺の永遠を…」で一気に感情が持っ
ていかれてしまった。
ロージアに感情移入した分、オウガの悲しみ、苦しみ、
憎しみもひしひしと感じた。
やるせない。
個人的には、メインになると思い込んでいたアルテシア
とトーチカの話をもっと聞きたかった。
あっでも、書き下ろしで夜の王に会えて嬉しかった。
最後に、また夜の王に戻ってきた!という感じ。
Posted by ブクログ
ああ、、つな、がってたんだ、、、ね
フクロウの過去のことがすこしすこしわかってよかった。ちょうど馬車で「ルイ」がトーチカとフェルビエから遠ざかっていく時、ミミズクとフクロウはどんな絵を描いているのかな。ディアとエルザは街にでも出てるのかな。トトとホーイチはどんな会話してるのかな。
全部全部気になる。
この話は他の巻よりも主人公とかに拘ってなくて題名の通り「雪蟷螂」として生きる、生きた、生きてきた女性の話だった。
それぞれにきちんとすっきりとした終わり方があって、それぞれが幸せになれるスタート地点に立てて、これから幸せになってほしくて(叔母さんについてはなんとも言えんが)尚且つ全部繋がっているのが凄い。
ミミズクの話フクロウの話
デュークの話オリエッタの話
ディアの話エルザの話
トトの話ホーイチの話
ゼクンの話ティーランの話
ミレイニアの話ダミアンの話
アルテシアの話トーチカの話
ルイの話オウガの話
ロージアの話ガルヤの話
魔女の話
この綺麗で魅力に満ちた物語たちの続きをまた覗きみれたらいいな。