あらすじ
役所内に秘密裏に存在し、「領怪神犯」を調査し“記録”する機関、領怪神犯特別調査課。
ここに新たに穐津(あきつ)という新人が配属されてきた。
どこか世間離れしていてつかみどころのない印象だが驚異的な記憶力を持つ彼女は、片岸と宮木と共に調査を行う内に、徐々にチームに馴染んでいく。
だが、穐津はかつて宮木が所属していたのと同じ「ある部署」から来たと言い、宮木に意味深な接触をしてきて――。
その一方で、課の上層部である切間(きるま)は、片岸と宮木による「知られずの神」についての調査が、前回も空振りに終わったことを重くみていた。
特別調査課の唯一にして全ての指針である、領怪神犯の『記録』。
それすらも叶わない現状を打破し、この神による失踪者捜索に踏み切るため、調査体制を大幅に変えることを決める。
これまでは現地に赴かなかった、課の創設期からの上層部メンバーである梅村、江里、六原も加えた大々的な実地調査を行うことになり……!?
人智を超えた神々の超常現象に対峙する人間たちの物語が辿り着く先とは。
圧倒的スケールで贈る三部作、ここに堂々完結!
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Posted by ブクログ
面白かった。
最後、烏有君が自分に戻れて、何だかんだ幸せそうで本当に良かった。
切間さんが自分を覚えてない事に寂しさとか切なさとかあると思うけど、それ以上に彼が娘と一緒にいる姿は感無量だろうなぁ。
烏有君が新しい特別調査課に志願するのはちょっと意外だった。
もう領怪神犯には関わりたくないかと思ったけど、そうでもないんだな。
戸籍がなくてまともな職に就けない事を差っ引いても、助けてくれた神もいたし悪い事ばかりでもなかったのか。
彼自身がもう半分そっち側なのかもなぁ。
又、梅村さんや江里さん、切間さんと一緒に仕事してる所を読んでみたい。
中々絵面が派手なので、映像化するなら映画でお願いしたい。
なんなら映画化して欲しい!
Posted by ブクログ
三巻!
綺麗に終わったと個人的には思います。結局何も変わってないけど、本人達が幸せで納得してるならいいんじゃないか!という。
個人的には豊穣の神が好き。
本当に神様っぽい。いろんな意味で。
Posted by ブクログ
前回の切ない終わり方から、怒涛の終幕に。
大切な人と未来を護る為に消えてしまった人、自分を押し殺してしまった人、ただひたすらに記録することで見守る神……。
無かった事には出来ない過去があるからこそ、今を生きる人が存在するんですね。
烏有さんの祈りに応えて、人の未来を願ってくれた桑巣の神と件の神、お気に入りです!
読み応えのある民俗学小説でした。凄く好き!!
Posted by ブクログ
良い完結編だった!
最後の宮木さんらしい選択良いなぁって思いつつ、その選択が本当に最善だったのか問いかけるような余韻も残してるのが良い。
徹底的に「神とヒトは考え方が違うもの」って前提で組み立てられてる世界観なのですが、豊穣の神のあり方は特になるほどなー!って思いました。
現実の世界各地の地母神とかも実は同じような行動原理だったら……と嫌な想像をかき立てられてしまう説得力ある。
もう一度、「どの時点で、誰が何を知っているのか」をちゃんと確認しながら1巻から再読したくなった。
Posted by ブクログ
烏有さん達が宮木おじいさん達に悪者扱いされた時は焦った。
宮木礼さんが何も覚えてなくて、おじいさんの口車にのせられて烏有さん達を敵だと考えてしまうのではないかと怖かった。
烏有さん達が何をして何を守ってるのか分からないから、信じられない。仕方が無いけど悲しい。
江里さんが無事だったと分かった時の安堵が凄い。
梅村さんずっと後悔してたんですね。
まさか宮木おじいさん達が国生みの神にいいように使われてたとは。
桑巣の神や件の神がまた助けてくれた。
そこに在わす神がずっと守ってくれていた。
宮木礼さんは神義省に居た頃からあきつ神と一緒にずっと戦っていたのか。
誰も覚えてないけど良かったんだろうね。
まだ終わってないけど良かったと思える世界。
Posted by ブクログ
webで読んでいたものの、改めて読み返すと本当に素晴らしかった。
宮木礼が烏有に感謝を伝えるシーン、蓮華畑で烏有が切間と再開するシーンは特に涙があふれた。最後は全員あるべき姿に戻ることができて良かった。宮木だからこの世界に戻ることができたのだと思う。
世代を超えて、神と関わりながら国を守り人を守る人々を描いた本シリーズ。一人でも多くの人に読んでほしい。また一つ、大好きなシリーズに出会うことができた。きっとこれからも大切なシリーズとして、わたしの心に残り続けると思う。人が神に祈るように。
Posted by ブクログ
いやいや、困った…。
基本、シリーズが短編で構成されており、巻ごとによってメインキャストや時代設定が逆だったり、挙句人どうしの入れ替わりがあったりと目紛しい展開に爺さんのブレインはオーバーヒートしてしまった(笑)!
ただ、
1、2と混乱しつつも読んでみてなかなか面白かった。
前後の巻から世界線が変わる様な完結編が予見されて、汎用人型決戦兵器のラストのようなカオスをイメージしていたところが…
大団円!とまでは言えなくてもまさかのプチハッピーエンド!
でも個人的にはアリでした。
スピンオフもあるとの事で読んでみましょう!