あらすじ
世界が滅ぶ時、一緒に死にたい人はいますか
2019年、3月。
静岡、海沿いの街――
母親を亡くした過去を引きずる、高校一年生の椎良(シイラ)と、
彼に片想いをする幼なじみの杏子(アンコ)。
いつか大きな地震が来て、
この街ごと海に沈んだとしても構わないという少年と、
彼と生きていくために、一緒に東京へ行こうという少女。
いつまでも続くかと思われた、生ぬるい液体に包まれたような日々。
“だけどあの日……椎良はあの人に出会ってしまったんです”
――訪れてしまった運命の出会い、走り出す恋。
それは、背後に忍び寄る不穏な事件の気配もまだ遠い、
春のできごと――
『バジーノイズ』で鮮烈連載デビューを果たした俊英・むつき潤が描く、
“終末”と“再生”の恋物語、開幕。
原案:麓 貴広『この醜く美しき世界』
感情タグBEST3
面白い
これから何が起こるのだろうと考えさせられる話。部屋の感じとか、世界が作り込まれていて作者さんの中にはこの世界が存在していて、この本の登場人物が生きて生活しているんだろうな。
匿名
面白そうだァ
表紙に目が止まり、あらすじが良かったので読んでみました。まだ、1巻じゃ序章だな。これから、どんどん出てくるんだろうな。楽しみ。
魚関連
「海」や「魚」などが物語を作っていく感じでした。中でも、クラスメイト内のカーストを水槽の中身に例える表現があり、主人公の椎良は自分を無気力に流れる水草に例える。そういった考え方もあるんだなぁ、ということを思いました。落ち着きのあるダークな物語です。
いわゆる人新世っぽい話で
人魚姫伝説も絡んだりしていそうです。赴任してきた女性教師と身寄りのいないような主人公の高校生と、その彼がけっこう気になっているっぽい杏子さん。
どうやら主人公の父親らしい警察官が睦美先生に見せていたのはウロコのようでしたので……水族館でシーラカンス(主人公の名字もこれに関連しているのでしょう)の標本を見て涙を流していた睦美先生の謎、もう少し読み進めればはっきりしそうです。