【感想・ネタバレ】ぼくたちクルド人 日本で生まれても、住み続けられないのはなぜ?のレビュー

あらすじ

今、日本には約2000人のクルド人がいると言われている。そのほとんどが主にトルコでの迫害や弾圧を逃れてやってきた人々だ。彼らは「非正規滞在者」としてしか暮らすことができないため、就労や就学、日々の移動すら制限された暮らしを送っている。クルド人の子どもたちやその家族は、どんな夢や困難を抱え、日本で暮らしているのだろうか? 中学生から読める、ヤングアダルト・ノンフィクション。

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Posted by ブクログ

入管難民法改正案の参院法務委員会での採決が迫るなか本書を読んだ。難民認定0.5%という世界に大きく遅れをとっている日本。特にクルド人は国家を持たないから複雑だ。住んでいた国で迫害を受け、逃げ延びた地では難民として保護されず在留許可も降りず入管に収容されると無期限の地獄が待つ。
本書で紹介されている映画「マイスモールランド」は観た。ラストはかすかな希望を帯びた映画だったが、現実の厳しさに眩暈を覚える。

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2023年06月06日

Posted by ブクログ

#ぼくたちクルド人
#野村昌ニ
#合同出版
#読書記録
なぜ多くのクルド人の方が日本で生活されているのかがよくわかった。
そして、日本がクルド人を含め難民・移民の保護に消極的な理由も少しわかった。先進国の中で日本における難民への支援があまりにも手薄であることは、大きな問題だと思う。入国管理局での話はいつ聞いても壮絶すぎる。ありえないです。
国境や人種に関係なく共に助け合って生きる道はきっとあるはず。

#WeWereKurdish
#MasaniNomura
#GodoShuppan
#ReadingLog
I now understand why so many Kurds live in Japan.
I also understand a little bit about why Japan is reluctant to protect refugees and immigrants, including the Kurds. I think it's a big problem that Japan, among developed countries, provides so little support to refugees. The stories I hear at the Immigration Bureau are always so horrific. It's unbelievable.
There must be a way for us to live together, helping each other, regardless of borders or race.

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2025年10月29日

Posted by ブクログ

在日クルド人について書かれた本。
これまであまり知らなかったクルド人の歴史や迫害される背景を知ることができた。日本で難民として認定されにくいことも。
ウクライナ難民は、メディアでもよく取り上げられて難民認定もされやすいが、同じように苦しい思いをして日本へと逃げてきたクルド人難民は認定されにくくていつ入管に収容されるか怯えて日本で"普通に"生きることもできないという。本のなかでもあったが、そりゃ複雑な気持ちにもなるよな。
入管の職員も、犯罪を犯す一部の外国人を取り締まることが仕事だからしょうがない面もあるといえ、あまりに不親切。日本で暮らそうとする難民の外国人にとっては酷い対応をする存在。お役所しごとではなく、心をもった対応をしてほしいと感じた。

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2024年06月08日

Posted by ブクログ

『移民リスク』を読む前に、本書を読んでおけばよかったと思いました。クルド人の定義や仮放免、入管のしくみなど、分かりやすく説明されています。

ただし、クルド人に対するスタンスについては、それぞれの本で大きな違いを感じました。本書はクルド人の立場に強く寄り添った内容で、視点が偏っているように思う部分もありました。一方で、『移民リスク』は全体的に中立的でありつつ、クルド人に対してやや厳しめの印象です。

また、本書では入管や収容施設の職員による非人道的対応が主張されていますが、『移民リスク』では、職員について一方的な偏見はなく、収容施設で亡くなったウィシュマさんについても、詳細な取材を元に本当に職員による放棄だったのか疑問が残るとされています。

さらに、本書には、川口市で実際に起きたクルド人たちの迷惑行為やトラブルについての記述がなく、その点が気になりました。1冊の本を読むだけで真実を知ったつもりになる危うさがある、という気づきも得られました。

それでも、日本で暮らすクルド人の青年の日常が描かれており、特に仮放免状態のクルド人が日本で生きていく厳しさについて、理解を深めることができました

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2025年09月01日

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