あらすじ
「必ず魔術で目を作るんだ。」
生まれつき目の見えない少年クノン・グリオン。彼の目標は水魔術で新たな目をつくること。
瞬く間に魔術の才能を開花させていくクノンの名は、やがて王宮にまで轟くほどに――!?
天才少年による前代未聞の魔術探求が今、始まる――!
「小説家になろう」で圧倒的人気のハイファンタジー、待望のコミカライズ第1巻!
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Posted by ブクログ
クノンは生まれつき目が見えなかった。魔術が使えることを意味する「水の紋章」が体に浮き上がったのを契機に、教師はクノンに魔術を教え始める。見えないことで生きる気力も持てないでいたクノンは、初級魔術「水球(ア・オリ)」で自らが作り出した水球を「目玉みたいな大きさ」と教師に評された時にひらめいた。「魔術で目を作ればいい」。それはクノンの「目標」となり、魔術が好きになり自分の人生を好きになる「転機」となる。
クノンは水魔法の初級の魔術「水球」と「洗泡」しか使えない。けれどたったその二つの魔術の数限りないバリエーションを生み出すことで、水魔法の限界をどんどん拡大していく。常にクノンは考えている。「水魔法でできることは○○まで」と人が考えているその「枷」に囚われずに新しい発想をしていくことを。クノン達の下位クラスの生徒たちが身分の高低でいがみあっていることを指してクノンは言う。「僕たちは魔術師だ。考えることは魔術のことだけじゃない?」
現代人は科学の進歩で、昔の人が見たら「まるで魔術」と思える力を手に入れている。クノンがたった二つの初級魔術を自分の想像力で無限に拡大していったことを考えれば、私達はもっとすごい魔術師になれる可能性を秘めていないか。自分が出来ることは、自分自身が「それだけのことだ」と勝手に見切りをつけていただけで、本当は無限のバリエーションを持っているのではないか。ワクワクする。