あらすじ
「桔梗の花が咲くころ、必ず迎えにくる」
女との仕合わせをとれば父を裏切ることに――
運命に悩む若者を救うため剣一郎が立ち上がる!
水沼家の世継ぎと知らされた清太郎は、お絹に桔梗が咲くころ迎えにくるとだけ告げ、陸奥国へ発った。
藩主である父を前に戸惑う清太郎。だが、それも束の間、刺客の刃が迫り、さらに偽のご落胤だとして評定所に訴えられてしまう。
一方、南町奉行から経緯を知らされた青柳剣一郎は、真の裁きを懇願するが――
運命に翻弄される若い男と女、父と子の絆を描く感動長編。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「約束の月」上下巻はシリーズ58作59作になる。
途中から読んでも十分に面白いこのシリーズ今回は上下巻でたっぷりと楽しませてもらった。
手代の清太郎がごろつきに襲われてはじまった話が、実は御烙印で、、となり。
そこへ将軍家の男子がどこにも養子入りができないような性格も悪く陰湿で冷淡な素行の悪い子供を無理やり跡取りにしようとねじ込んだのが老中。
そこで繰り広げられる事件と、同じ頃起こった詐欺事件、浪人の他殺連続事件と剣一郎は忙しく悩ませられる。
小杉健治の入念に重ねられた謎が最後まで心地よく読むものを集中させる。
この上下巻も傑作でした。