【感想・ネタバレ】真綿の檻 5のレビュー

尾崎衣良

メガヒットシリーズ、新章開幕！

「夫婦」とは、「親子」とは、「家族」とはなにかーーー
「榛花編」では、夫と親に隷従する「奴隷妻」の真実の姿を描き、「祈里編」では娘を束縛する毒母の痛烈な生涯と、虐待の連鎖からの脱却を描いた本作。
新章「環奈編」では、「母性のない母親」から「きょうだい差別」を受けて育ったという環奈の独白から始まる。兄だけを可愛がり、環奈には愛情の欠片もなく厳しく接する…その苦しみを分かってくれない彼氏とも破局してしまい、環奈は意を決して母に会いに行くが、そこで驚愕の事実が明らかに…！！

[M · ★★★★★]

毎回騙される…

毎回毎回私はすっかり騙されます！
今回も毒親と思ったのも束の間ロクでもない娘に父親じゃないですか！
真綿の檻を読むたびに一方だけ見ていてはダメだと思い知らされます。
お母さんの愛情がうまく伝わらなかったのはとても悲しく、自分の娘だから突き放したことも後悔してしまうんですよね。
最後のお兄さんの彼女に救われました。お母さんもそうだと思います。

＃切ない ＃深い

[しゃら · ★★★★★]

親目線嬉しかった

子供側目線の話が多い中、親目線もあってとても共感できました。
我が家も同じ様な状況で、毎日散らかされ、家族のものも盗みまくり、叱っても通じず、全く同じセリフも何回も吐かれてました。

社会人になったので家を出ていかせ、今は毎日心が平穏です。
二人の娘がいて片方には伝わるのに片方には何も伝わらない虚しさやるせなさ、伝わらない方は、母親を壊れないサンドバッグと思ってるとか、もう分かり合う事はないと言う部分に激しく共感です。

あまりない親目線のお話し、ありがとうございました。

＃共感する

[ブクログ · ★★★★☆]

こっわ！！
視点が変わるとこうも見え方が変わるとは……。

母親の愛情って何か、というのは難しいけど、少なくともこの環奈に必要だったのは、抱きしめて共感してあげることだったんじゃないかな……と。
アトピーの問題とかは別だけど。
こういう子は、単に「◯◯しなさい！」ではなく、ちゃんと理由も言わないとあかんのだろうな。
言っても理解されなかったかもしれないけど。