【感想・ネタバレ】傘をもたない蟻たちはのレビュー

あらすじ

かなわない――。天才肌の彼女に惹かれた美大生の葛藤。
書いた原稿がそのまま自分の夢で再現される不思議な現象にのめりこんでいく小説家の後悔。
幼なじみの秘密を知り、彼との接し方がわからなくなってしまった男子中学生の苦悩。

自分の心に正直でいたいだけなのに。
誰もが胸に抱える生きづらさを鮮烈に切り取った、著者初の短編集。

単行本未収録作品であるタイムリープSF「おれさまのいうとおり」を加えた全7編。

※本書は二〇一五年六月に小社より刊行された単行本に、「小説野性時代」(二〇一六年八月号)に掲載された「おれさまのいうとおり」を加え、文庫化したものです。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

なんだかんだ読みやすくて好きな(旧)ジャニーズの加藤シゲアキ氏の著書。

今回は、なんと短編。しかも、短編同士に全く繋がりのない純粋なやつ。そして、今回もハズレなく普通に面白い。

お気に入りは「イガヌの雨」と「にべもなく、よるべもなく」の2つ。前者は合法が違法になる瞬間を大袈裟に描いたストーリー。もう、この条件下での物語が書きたくて仕方なかったんだろうな、って読み手が感じるくらい一発ものの設定ゴリ押し。だが、面白い。

後者は、ザ・純文学って感じで日常とほんの少しの出来事が描かれる。悲しみは際限ないから出来事として捉えるという考え方が魅力的。

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2023年12月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

7話の短編集。
シゲの小説を読む度に「(無意識と言えど)色眼鏡で見ていてごめんなさい…!」と思う。
彼の頭の中では一体どんな世界が広がっているんだろう?と何度も思った程、多種多様の世界観が広がっていた。

特に「イガヌの雨」がお気に入り。
突然空から降ってきた地球外生命体イガヌと、イガヌの味の虜になってしまった人々。
イガヌの見た目のおぞましさと(よく食べようと思ったな)、血眼になってイガヌを求める人々が詳細に描かれていてゾッとした。
インパクトが強くて、見たこともない架空の生き物の筈なイガヌが頭から離れない。


「にべもなく、よるべもなく」もとても良かった。
多感な時期の若さ故の暴走というのか、うまくいえないけれどそういう青くて強いエネルギーを感じた。
シゲの作品に出てくる、ちょっと世離れしたお爺さんが好きだなぁ。

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2023年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「染色」★★★
「Undress」★★
「恋愛小説〈仮〉」★★
「イガヌの雨」★★★★
「インターセプト」★★
「おれさまのいうとおり」★★★
「にべもなく、よるべもなく」★★★

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2024年04月11日

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