あらすじ
絵筆一本で妖しの病室や街を生み出す狂絵師サガンに、キャンバスにモデルの魂を封じ込める放浪画家リラン。依頼人たちの奪われた魂を取り戻すため、“メフィスト病院・特別病棟”からサガンを連れ出し、リランに接触したのは秋せつらだった。だが、天才画家たちは共に彼の美貌に魅了される。恍惚としながらも妖美の人捜し屋を描くことを切望し、激突するふたつの才能。はたしてせつらはどちらのモデルを引き受けるのか。さらにサガンを追うメフィストやその師ファウストまでが現われ、芸術の頂上決戦が始まった。
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Posted by ブクログ
魔界都市ブルースシリーズ最新刊。
もう、本当に、どれだけ大好きなのか。
この世にはあまたの主人公、ヒロインがいるが、秋せつらとドクター・メフィストを超えるキャラクターに、果たして出会えるのかどうか。どっちがヒロインかとかは、聞かないで。
「絵にも描けない美しさ」を描こうとするとどうなるか、そりゃあもう、末弥画伯のとぼけた味わいの超絶美形せつらがそこにいるだけで、僕なんかは満足するわけですが、魔界都市ではそうはいきません。
予想外に予想外を掛け合わせ、一筋縄ではいかない物語が紡がれる。
大ヒットシリーズ『夜叉姫伝』のあまりの凄絶さからすると、昨今の魔界と下野は、ファンでもちょっと首をかしげたくなるものがあるとネットでは聞き及んでおりますが、ところがどっこい、僕にとってはやはり最高の一冊。
今作も、面白かった。
メフィストが、メフィストフェレスに言及したり、まさかの、『魔界都市ハンター』(マンガね)や、『魔界医師メフィスト』などでお馴染みの、ドクトル・ファウストの登場、そして対決、さらには、「あの存在」との契約(!)という魔界都市の新たなる要素。
面白くないはずがありません。
珍しいのは、いつもならどこかで誰かがこれでもかと描写される、情事シーンがなかったことか。
なんとなく、ライトノベルのような、軽いテイストで、気軽な読み物に近くなっているのかもしれませんが、どっこい、面白さに変わりはなし。
今日もまた、魔界都市の物語が紡がれる。
そして、相も変わらず、あとがきが、面白い。(外谷さん、邪神だったのか……)
Posted by ブクログ
腐れ縁「マンサーチャーシリーズ」。
ここまで巻が続くと、なんかもう、物語なんかどうでもいい感じです。
秋せつらはどんどん人格が変わっていくし、いつのまにか敵に勝ってます。
ホントに腐れ縁。