【感想・ネタバレ】エリザベス女王の事件簿 バッキンガム宮殿の三匹の犬のレビュー

あらすじ

女王陛下探偵団、結成!?
90歳の英国女王が、王室家政婦殺人事件と消えた絵画の謎に挑む!

英国でシリーズ20万部! 21カ国で翻訳!!

追悼・エリザベス女王

君塚直隆「英国王室を知り尽くした作家による究極のミステリー」(解説より)

英国Amazonレビュー1700以上 ★★★★☆4.5

英国のEU離脱で沸く2016年。バッキンガム宮殿の屋内プールで王室家政婦ミセス・ハリスが不慮の死を遂げる。最初は事故死とされていたが、「人殺し」と罵る脅迫の手紙を彼女が受け取っていたとわかり、事態は急変。女王は秘書官補ロージーとともに殺人事件の線で秘密裏に捜査に乗り出す。謎を解く鍵は、50年前に寄贈された、女王のお気に入りの悪趣味な絵画? 現実と創作が交叉(こうさ)する、世界最高齢の女王ミステリ第2弾!


【絶賛の声】
女王陛下が素人探偵として登場する、ウィットに富んだホワイダニット(グッド・ハウスキーピング誌)

完璧な殺人ミステリー(ルース・ウェア)

ウィットに富み、活気に満ちた作品(デイリー・エクスプレス紙)

王冠をかぶったミス・マープル(デイリー・ミラー紙)

絶対的な完成度!(イザベル・ブルーム)

愉快な魅力(アデル・パークス)

ピュアな砂糖菓子のようなミステリー(ニューヨーク・タイムズ紙)

チャーミング!(ガーディアン紙)

なんて面白いんだ!(サガ誌)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

女王陛下と秘書官補、またまた謎解き。

女王の信頼厚いハウスキーパーが変死した。周囲からは煙たがられていた彼女は数々の嫌がらせを受けていた。しかし嫌がらせを受けていたのは彼女だけではなかった。ブレグジットに揺れ、アメリカ大統領選挙に気を取られ、世界の変化を感じる女王陛下は自分の所有物である絵が思いも寄らないところにあった謎を解くためにロージーに依頼をしていた。すべてが繋がったときに見えてきたものは——。

前巻もそうだが、女性の戦いを描いた小説だと言ってもいい。女性だから、と扱われること。たとえ君主が女性の国でも、あまく見られたり不名誉な言葉で表現されたりはするのだ。それを女性同士の連帯でしなやかに乗り越えていこうとする姿が描かれているのが気持ちのよいところでもある。

女王陛下がなぜ美術的価値がそれほどない船の絵に執着したのかがわかるラストシーンがとてもチャーミング。そしてあらためてフィリップ殿下の逝去は女王陛下にとって大変なことだったのだとしみじみ思う。現実の女王陛下はおそらくフィリップ殿下と同じところに行ってしまったけれど、願わくばまだこのシリーズを読みたいと思った。

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2024年07月07日

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