あらすじ
ジビエで町おこしを狙うU県北篠市二桃地区には伝説がある。二桃山の安永桃神社から上に行った子供は神隠しに会うという。伝説の神隠しを取材しに同地を訪れた作家・籠目(かごめ)周(あまね)は、近くの小学生が行方不明になっている事件を聞かされる。その山での散策の途上、包丁を振りおろし一心不乱に何かをしている男と遭遇。気圧されて後退さった先に転がっていたのは、誰かの小さな「右手」だった――。
驚異的な舌(味覚)を持つ名探偵と直感(だけ)が冴えるイケメン作家、相性最悪のコンビが現実の殺人事件と伝説の裏に隠された事件の謎を追う! 痛快民俗学ミステリー!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
籠目先生の神隠しの真相は時代が違うなって思った。
でもそれで気が晴れるものだろうか。
籠目先生にとって怖い思い出として残ってなくてよかった。
籠目先生は0を1にして、祝さんは1を100にするイメージ。でこぼこだけど上手くはまるコンビ。
でも祝さんは0を1にも出来る人だとも思う。
祝さんのお祖父さんの人生がなかなか濃い。
でも養子に出た先での関係は良くて、兄弟仲も悪くは無かったようで良かった。
手だけでも返したいと思った。
何故そう思えるのか理解し難い。
断面が獣に噛みちぎられたようだったらまだしも綺麗に切断されていたら殺されたとしか思えない。
祝さん達が推理をしたから武路君だけは事故だと分かったけど、悪くない訳が無い。
本当に神隠しであればよかったのに。
Posted by ブクログ
面白かった。
民俗学系ミステリは好き。
味覚が驚異的な地元民とミステリ作家のバディものとのことだけど余りバディ感はなかった。
事件がバラバラ殺人事件なのでグロい描写があるが、解剖時の詳しい説明を美味しいお肉を食べながら話す部分はなかなか狂気に満ちていた。
最後まで美味しそうに食していたし美味しそうな描写だったけど、グロい話をしながらである。
神隠しにまつわる話も興味深かった。
バディものなのにバディと呼べるほど二人はまだ親密にはなっていないと思われるのでシリーズ化して欲しい。
Posted by ブクログ
二人組がそれなりにお互いを理解するまでに時間がかかるので、そこが鬱陶しいなと思ったら読み続けるのは苦になるかもしれないなと。二人ともくせがありすぎるというか、お互い様な部分があって、タヌキ先生よりもカゴメ先生の卑屈な語りや受け止め方に慣れるのに少し時間がかかったかも。
神隠しの謎解きが複数パターン示される下りも良かったし、タイトルがきちんと話に絡んでくるのは流石の絡ませ方だなと思いました。
筆者がこだわっているかどうかはわからないのですが、ところどころにある言葉の使い方、表現方法が好みです。渋さを感じます。
奇譚蒐集のシリーズもそうですが、犯人側の都合が常人に理解し難い背景や理由出会っても、読み手側にそちら側の切実さが伝わるように丁寧に描かれるのも素敵だなと思っています。
オカルト要素が欲しい方には物足りないかもしれませんが、民俗学的な要素や食文化の絡ませ方など面白かったです!
Posted by ブクログ
実は巷で人気の文化人類学者だか民俗学者教授を主人公にしたミステリーをさほど面白いと思えず、表紙からこれもそんな感じだろうと想像していました。そうしたら、こっちのほうが適度に重く適度に軽くて断然面白い。
内藤了が好きな人ならこれもイケるだろうな〜と思いながら読んでいたら、まさかの“おもてうら交番”に通じる展開のうえに、内藤さんの新シリーズ“警察庁特捜地域潜入班”に続くかのような神隠しの物語でビックリ。このおふたりはネタ合わせしているのではと疑いました(笑)。
自覚なく勘の鋭いアマネとタヌキ先生のコンビ、好きだ。
Posted by ブクログ
猟奇殺人グロ系ミステリーで、一気読みでした
神隠しの民俗学と小説ネタと行方不明事件が絡み合って、最初から伏線はあるのにソレと気付かせない上手さに、騙されたー!悔しいー!
Posted by ブクログ
旅行のお供に本屋で購入。
帯で京極先生が推してらっしゃる!!
買うしかない!!
そしてバディものミステリが好きなので選びました。
味覚がすごい探偵とイケメン作家。
読んでみるとちょっと思ってたのとは違うバディでしたが、相性サイアクな2人がだんだんお互いを認めあっていく
そして事件解決するのはやっぱり気持ちいい。
犯人はなんとなく途中から目星がついてしまったが、動機がなかなかピンと来ず、後から「いやいやいや、タイトルで言うてるやん!」となりました。
あとこういう話や関係性の真嶋さんのポジっていいですよね……
シリーズ化したらいつか父も出てきそう。
ジビエ全く興味なかったし
カニバリズム的なのも苦手だったけど
読みやすかったし歴史や蘊蓄も重すぎず(京極堂比)良かった。
ラスト、「冷凍焼け」に対する「嘘つき」
からの
「恐竜と人肉以外は~」の件、
もしかしなくてもタヌキ先生過去人肉食べているのでは……((;゚Д゚))あ…ありそうううーー!!
シリーズ化するんだろうか
内容的に難しーかな?
Posted by ブクログ
清水さんの新刊だわーい!と即ポチしました。
詳細を絵にして脳内再生するとうげえと吐きそうな真相なのですが、これが小説のいいところで、文字で追うだけなら淡々と読めちゃうんですよねえええ。
犯人は途中からこいつ変じゃね??と気がつくのだけれど、犯人がどうこうよりもこの胸糞悪い真相が肝なので、たのしめました。
何度も言いますが真相はほんとに胸糞悪くてえげつないので、デリケートなハートの持ち主と、文字を脳内映像化して読む癖のある人は、御覚悟の上お読みくださいませ。
個人的にはとてもおもしろかったので、またタヌキ先生とカゴメ先生に会いたいものです。
Posted by ブクログ
ジビエと民俗学と神隠しバラバラ殺人事件。
食い合わせが悪くて消化不良を起こすんじゃないかと思ったが、意外や意外、複雑に絡まり合いながらもスッキリまとまった味に仕上がっています!
ジビエをグルメとみるかゲテモノとみるか読んでからのお楽しみです。
面白かったけど
ストーリーは面白く、犯人にたどり着こうとしている後半は一気に読みました。しかし、なぜか登場人物の誰一人にも感情移入することが出来ず、怖かったり悲しかったりすること無しに読み終えました。
人を殺す動機にいまいち納得出来なかったのも、感情移入出来なかった理由かも知れません。