【感想・ネタバレ】くだらないものがわたしたちを救ってくれるのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

韓国の線虫研究者の悲喜交々な日常エッセイ。コミカルな文章で読みやすく、生物学・遺伝学の素晴らしさも研究者を取り巻く世知辛い事情も伝わってくる良い本でした

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2024年03月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

お隣の国と日本とではいろいろと違うことも多いけれどそれでも結構メンタリティが近いんだな。身につまされるというか。線虫であろうと何であろうと。

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2022年09月13日

Posted by ブクログ

韓国ソウル、90年生まれ、生命科学を専門とする若手ドクターの日常。研究奴隷と自嘲する夜中まで研究室に篭る日々。穏やかな語り口で綴られるエッセイ。韓国の日常、研究室の現場、生命科学の面白さなど、様々な発見がある読書。

研究室でよく使われるハツカネズミの寿命は普通3年。例えば、老化と言う生命現象を研究するのに、ハツカネズミを観察し、論文を書くのに3年要することになる。しかし線虫であるC.エレガンスの寿命は2週間。著者は、このC.エレガンスを仕事道具にしている。仕事道具と言っても生命だ。倫理教育を受けてから臨む。最近では、脊椎動物で寿命が6ヶ月であるキリフィッシュを用いる研究も進んでいる。こうした実験用の生物の選定、管理も研究室での重要な仕事だ。夜中にお酒の席を抜け出して餌やりをすることもあるらしい。他にも、オルガノイドという人工の身体器官の話など、生命科学の話を分かりやすく楽しめる。

自らを研究奴隷と自嘲する作者。大学院生時代共に暮らしていた2人の友人、この友人たちも夜の帰りは遅く、奴隷1号、奴隷2号とお互い呼び合っていたようだ。韓国のというよりも、研究室のリアルが感じられる。大変な労働環境という気もするが、大事な研究だし、そこに対するやり甲斐も伝わる。ブラックとは何か、改めて考えさせられた。

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2022年10月26日

Posted by ブクログ

韓国のアカデミアの世界(生物学)がわかって興味深かった。日本も韓国もアカデミアの世界は大変だということは同じだ。残念だと思うと共にほんとに日本(韓国)の未来のアカデミアのサイエンス市場に資金が回って研究(役に立たないなどいわず)が出来るようになって欲しいと思う。
大学に残る事は非常に難しく、サラリーがなければ生きてはいけないし、普通のサラリーマンになる方がよっぽど人として生きていける。自らを奴隷と言っているがまさにその通りだと思う。好きじゃなければやってられないような世界だと外の世界に優秀な人材は流出するのも増えるのかな。
それに比較して欧米の資金力、加えて今は中国も潤沢な資金をもって本当にサイエンス大国になってる。日本は今じゃ後進国になりつつあるのだろう。

でもさ。研究って純粋に面白いんだよね。結果がでるのをワクワクしちゃうんだよね。それが彼らを惹き付けて止まないんだと思う。それに取り憑かれた人たちの巣窟が大学だ笑。キムさんも線虫の奴隷になるのもわかる、もう線虫ラブが溢れてる笑

そうそう、今は良いこともある。アントレプレナーシップが日本でも今じゃ広がり始めてて、アカデミアの外に飛び出して優秀な人材が活躍するチャンスも増えてきていると感じる。自由な発想でアカデミアや大きな企業では出来ない事をする土壌が出来てきていて、是非とも日本の地で頑張って欲しい。最近だと月面探査に挑戦しているispaceとかワクワクするよね。

線虫もさ、ほら、線虫がん検査とかあるじゃない?これも立派なベンチャーじゃない!?

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2023年05月01日

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