あらすじ
鉱物を制する国が世界を制する
レアメタルをめぐる各国の思惑からグリーンエネルギー政策の暗部、中国次第で揺れる市場……。「レアメタル地政学」の権威によるさまざまな問題点をあぶり出したベストセラー!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
めちゃくちゃおもしろかったです。過去人類は様々な資源を活用してきました。土、石、青銅、鉄、石炭、石油。そしてこれからのデジタル化とクリーンエネルギーの中心になるのはレアアースであり、それを握っているのは中国を筆頭とした新興国であると。
過去に先進国が鉱山開発による汚染に対して近隣住民の反発があって、コストダウンも手伝って新興国に鉱山汚染を輸出してきた。さらにその輸出により資源の確保で先進国は弱い立場にある。
これから新興国でも生活レベルが上がれば地元住民からの反発も予想されるため、鉱山開発も自前主義になっていくのか。枯渇の問題に対して海底資源や宇宙資源開発競争がどう進むのか。今後数十年に渡って目が話せないテーマだと思います。
Posted by ブクログ
中国のレアメタル開発と環境負荷の途上国への押し付けと廃棄物には対応しても資源には注目しないライフサイクルアセスメントの不備と。
さて、日本がどうするのがいいのかはかなりややこしい。実は結構日本はこの辺それなりに出るのではなかろうか。でも鉱山業の環境負荷は明治の御代以前から散々な目にあっている。
Posted by ブクログ
EVはハイブリッド車はガソリン車の2倍≒10kgのレアメタルが使われている。
レアメタルの採掘は「汚い」。
1980~90年代レアアースはアメリカやフランスがトップ生産国だった。汚染とともに。環境保護法案で規制しつつ、廃棄物を輸出し、レアメタル採掘を外注。
USGS調査 生産量
中国 インジウム44% オアナジウム55% 蛍石65% グラフィト65%
アンチモン77% ゲルマニウム71% チタン50%
レアアース95%(OPEC石油の41%)
コンゴ コバルトの64%
南アフリカ プラチナ、イリジウム、ルテニウム83%
ブラジル ニオブ90%
アメリカ ベリリウム90%
中国 「現地化改革」
世界の工業用金属の45%を消費
低価格戦略で他国の鉱山を破滅させ、周辺企業も呼ぶ、技術を買収、産業を支配。
想像する自由を抑制する国が創意工夫を促せるか?
世界のエネルギーの7~8%をレアメタル生産に消費する。
海底鉱物競争
フランス 南太平洋
1967年 宇宙条約 オゾン層の外側は共有財産
2015年アメリカ宇宙法 宇宙の資源の所有する権利