【感想・ネタバレ】竜殺しのブリュンヒルドのレビュー

あらすじ

竜殺しの英雄、シギベルト率いるノーヴェルラント帝国軍。伝説の島「エデン」の攻略に挑む彼らは、島を護る竜の返り討ちに遭い、幾度も殲滅された。
エデンの海岸に取り残され、偶然か必然か――生きのびたシギベルトの娘ブリュンヒルド。竜は幼い彼女を救い、娘のように育てた。一人と一匹は、愛し、愛された。
しかし十三年後、シギベルトの放つ大砲は遂に竜の命を奪い、英雄の娘ブリュンヒルドをも帝国に「奪還」した。
『神の国で再会したければ、他人を憎んではならないよ。』
復讐に燃えるブリュンヒルドの胸に去来するのは、正しさと赦しを望んだ竜の教え。従うべくは、愛した人の言葉か、滾り続ける愛そのものか――。
第28回電撃小説大賞《銀賞》受賞の本格ファンタジー、ここに開幕!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

シグルズの存在が物語を面白くしていた。
ラストを読んでから冒頭に戻ると心がぎゅーっとなってとても切ない。

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2025年02月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんとなく転生モノでもない、純粋なファンタジーを読みたくなって、タイトルと表紙と電撃文庫という組み合わせでなんかそんな感じがした本作をジャケ買い。

結果的にとてもファンタジーだった。満足。しかもだいぶ不幸気味。
ヨコオタロウや縹けいか作品ほど残酷で絶望というほどではなかったが。
強くて切ない主人公
コミックだと明るいものを読みたい昨今だが、小説だとそうでもない。なぜかは自分にもよくわからない。
しかし一番の疑問点は、本屋で見かけたときはシリーズで、二冊目があったはずということ。
途中から「あれ、この展開どう考えても…」となり、読み終えた今でも「なぜ二冊目がありうるんだ?」ってなってる。変わった方向からネタバレを食らってしまった。

結局アレですね、人は愚か、と。

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2023年08月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

竜に育てられた少女・ブリュンヒルド。彼女の育て親である竜を殺した、実の父に対する復讐の物語。
親愛、愛情、友情、嫉妬。様々な思いが複雑に絡み合ったヘヴィな展開。心に色々なものを残してくれる、悲痛な愛の物語。名作でした。
勝手な想像ですが、「銀賞」だったのは、話が重すぎるのと、本巻だけで非常に綺麗にまとまっている(続きが書きにくい)からではないかと。
最後、二人は一時でも一緒になれて幸せだったのだと、そう信じたい。

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2022年09月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

神秘の島「エデン」で、少女ブリュンヒルドは島の守護竜と共に穏やかに暮らしていた。幼いころ、竜の血を浴びたことで、彼女は人間でありながら半竜となった。守護竜と愛し合う仲となるブリュンヒルド。しかしある日、ノーヴェルラント帝国の竜殺しの名門・ジークフリート家が島を襲撃し、守護竜は殺され、島も焼き払われる。竜の血をすすったブリュンヒルドはただ一人生き残り、ヨハン・ザックスという軍人に助けられる。襲撃の指揮を執っていたのは、彼女の実の父であるシギベルトだった。
守護竜との永遠王国で会おうという約束とは裏腹に、ブリュンヒルドはジギベルトへの復讐に駆られていく…

復讐劇のお話として面白いです。
ブリュンヒルドはジギベルトに復讐などせず、全てを受け入れ愛していれば、永遠王国で再び愛する人と一緒になれたはずです。でもブリュンヒルドはそれをしなかった。

東崎椎子さんはあとがきにて「わたしは勝利の物語として胸を張れます」と書いています。復讐は甘美な蜜の味、と言ったところでしょうか。
全てを受け入れて天寿を全うするブリュンヒルドでは、劇的なストーリーにならなかったはずなので。

「その一言で、わたしは明けない暗闇をいくらでも歩けると思えるのだ。」

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2025年07月13日

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ネタバレ

竜に育てられた少女ブリュンビルド。父と慕う最愛の竜は竜殺しである実父の手で殺された。復讐に燃えるブリュンビルドの胸に去来するのは「他人を憎んではならないよ」という正しさと赦しを望んだ竜の教え。前に読んだ『少女星間漂流記』があまり私には合わなかったのでどーかなぁと心配で読むのを躊躇してたけどこれは面白かった。なんだかとても切ない物語で最後までどんな結末になるのか想像が出来なかった。シリーズ物だけどこのまま続いてる訳ではないみたいですね。世界観は好きなので続編を見かけたら多分買うかな。

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2025年01月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終わって心がざわつくなんとも言えない余韻のお話だった。
勿論これは少女の復讐の物語なのだけど、彼女にとっての正義のお話でもあり愛のお話でもあり報いのお話でもある。
けれど彼女に他の道はあったのだろうか?と考えたとき、どうにもそんな選択肢は見つけられない。
何かが違っていたら、たとえばそう、彼女がもう少し弱かったら、もっと愚かだったら、竜をそこまで愛さなければ、彼女には別の道があったのかもしれない。
けれど否応なくこの道に進むしかなかった。
そんな運命の物語りだ。

ストーリー的にはほぼ一本道。
ただラストで作者の仕掛けに気づいて驚かされる事になる。
これがおそらく作者のデビュー作。
今度はこの作者の救いのお話が読みたい。

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2023年03月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

物語としてはかなり好き。まあ、メリバかなって感じなので(本人だけが満足、相手にとっても微妙)、ハッピーエンド好きには向かないと思う。復讐劇とか好きな人はいいのでは。

ただ、モノクロの挿絵がひどい……こういうガサガサした線の絵が苦手なのよ……。味があると言えばそうなのかもしれないし、こういうのが好きな方もいるのかもしれないけど、私にはラフに毛が生えたようにしか見えなくてな……すまんな……。

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2022年09月23日

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