【感想・ネタバレ】ワールドゲイズ クリップス03のレビュー

あらすじ

ジョークの中に一つだけ本当のこと。男女3人のおかしな同居生活「アイ・ニーヂュ ウ・ソー」、ある夜のスケッチ「深夜のコメディ」、初めて徹夜を経験する少女「tonight」――。 小さな夜のオムニバス。

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Posted by ブクログ

『ちーちゃんはちょっと足りない』の阿部共実先生に負けないくらい、読み手の心を決して痛くはないけど、結構、深めに掻き毟ってくる漫画を描ける描き手の一人だな、五十嵐藍先生は
読んでいると、「トラウマ」と呼べるほどじゃないにしろ、あまり、目を合わせたくない自分の中にいる、簡単に壊れそうなのに、汚い何かが重しを乗せてる蓋を内側からわずかに開けて、自分とそっくりの顔を覗かせてくるような気がしてならなかった・・・・・・
面白い、とは違う意味合いで、確実に読み手の心に強い印象を残していく
情緒が不安定な時に読んだらマズそうだな、そう、しみじみと思えるのは、私の精神状態が今現在、割と安定している証拠だろうか
冷た過ぎではないが、癒される温かみに欠ける、鋭めな絵柄が、ストーリーの切れ味を高めている気がした
頻繁ではないが、おっぱいも丸出しになっている
ただ、このおっぱいにもドキドキはしない。いや、もちろん、エロいにはエロい。しかし、他の少年漫画のそれには、揉みたい、舐めたい、挟まれたい、そんな欲も湧くのだが、五十嵐先生の描くおっぱいには、男が女性に対して感じがちの母性を、私は感じてしまった。芸術的と言ってしまうと、少々、高尚すぎな気もするが、少なくとも、劣情を齎さない
安心して、じっくり見れるおっぱいだ
しかし、『鬼灯さん家のアネキ+妹』のおっぱいは、何故か、ムラムラしてくるから不思議だ。やはり、内容っつーか、ジャンルの違いが大きいのか?
アニメ化して欲しい、と思う一方で、腕(声?)に相当、自信のある声優を起用しないと、この『ワールドゲイズクリップス』の、誰でも持ってしまっている心の陰を引き摺り出す魅力を表現できないかもなぁ、そう、素人らしい不安を覚えてしまう
この3巻に収録されている話は、どれも芯に響くが、個人的には五十嵐先生の漫画家としての皮が剥け出しているのを感じた、『深夜のコメディ』。気を落ち着けて考えれば、ありえない、と理解できるのだが、妙なリアリティが、一夜の間にトラブルに巻き込まれる登場人物らの行動が微妙に絡み合って、終幕に向かっていくストーリーにはあった
この台詞を引用に選んだのは、この若さゆえの悲痛な叫びに刻まれた傷だけがまだ塞がらず、血が滲み出続けているから。幸せに不安を覚えられる人間は、ある意味、幸せだ

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2015年04月15日

Posted by ブクログ

女の子と神父様の会話がなんかよかったな。
「無駄な遊び」をしていたクラスメイトが、きっと「ローファイ・アフタースクール」に出てきた人なのかな。

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2014年09月14日

Posted by ブクログ

本シリーズの実写映画『放課後ロスト』の予習で読んだ。

男1人女2人のだらっとした数日間と痴情のもつれを描く「アイ・ニーヂュウ・ソー」、深夜の街で繰り広げられる予想外の人間模様を描く「深夜のコメディ」、静かで騒がしい夜を徘徊する少女を描く「tonight」、夜を舞台にした全3編からなる偶然と奇跡のオムニバス。

これまでの2巻とは異なり、"放課後"ではなく"夜"が舞台となった第3巻。

読んだら分かるが、もはや映画版とは無関係だった(よくよく考えれば、製作の時点では2巻までしか出てなかったという事情かもしれない)。

「アイ・ニーヂュウ・ソー」のハーレムっぽい展開はいかにも全2巻の作者って感じがするし、思えば「鬼灯さん家のアネキ」もそんな感じやった気が……(漫画は未読。あくまで今泉力哉監督による映画版を観たイメージだが)。

「深夜のコメディ」の同時並行で色んな人物が慌ただしく動いてる感じやら、キャラクターのテンション感とか、なんか「デュラララ」っぽいなぁとは思った。

正直、前作まではまだ退廃的だった性描写が今回はさすがに、成人漫画ギリギリラインに踏み込んでる(というか、越えちゃってる)感はあるのでハラハラする。

そもそも、作者がこの描写を"愛"というよりも、"不安"や"孤独"の表現として使うタイプの作家なので、そこは個人的にはあまり合わなかったかなぁと。

とはいえ、そんなモヤモヤ感も、詩的で美しい第3編「tonight」では煙に巻かれてしまった。

夜、1人歩いたときに感じる「孤独」や「センチメンタルさ」。

最近はあまり抱かなかった感情だったが、改めて物語の中でそれを表現されると、無性にかつての感覚が愛おしくなってしまった。

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2025年03月19日

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