【感想・ネタバレ】音盤紀行 1のレビュー

あらすじ

祖父の遺したレコードの秘密、禁制のポップ音楽を扱う地下レコード店、近未来のダイナーにおかれた古びたジュークボックス。レコードに込められた記憶と想いを辿る短篇集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

たまたまネットで読んで、気になったので購入。最近の昭和レトロブームで、レコードが脚光を浴びているらしい。てっきり「ビブリア古書店の事件手帳」のレコード屋版かと思いきや、それぞれの国や時代を背景にした音楽やレコードの物語だ。最初は亡き祖父の遺品から、謎解きをする「追想レコード」、思想統制が行われる70年代東欧が舞台の「密盤屋の夜」、70年代のフィリピンで当時世界的人気のバンドが地元の少女とセッションする「THE STAGGS INVASION」、思想統制の国々へ電波を届ける海賊ラジオ局船「電信航路に舵をとれ!」、近未来アメリカの田舎町を舞台にした「アシュリーズ・ダイナー」、ミヤマレコードの暦実はこの手の謎解き役にありがちな浮世離れした雰囲気だし、ラジオシーガルのニッキは国境を越えて音楽を届けるという使命感が酔い過ぎているような気がする。落雷の影響で電波が途切れた時にアイノにつかみ掛かって怒鳴っているから。フィリピンのサラや東欧のラナは純粋に音楽が好きな少女だ。最後のレイラは少々気が強すぎるし、アシュリーはアンドロイドだという設定が最初はわからなかった。それぞれの時代背景や風景はよく描けている。フィリピンの風景と近未来アメリカはイマイチ。だがキャラはそれぞれが際立っていて、それぞれがそれぞれの時代で音楽やレコードを大切にしてきて、さらに現代にまで続くような描写があって、味わいのあるマンガだ。

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2025年03月20日

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