あらすじ
世界各国、いろんな時代を舞台にレコードと音楽の紡ぐオムニバス連載「音盤紀行」。
第3巻は「旅」をコンセプトに作品を編みました。
・近未来月面。月の老音楽家と助手アンドロイドの共同作業。言葉にできない想いを音楽に込めるふたりの交流を描く「ムーネイジボイジャー」
・70年代イギリス。英国北部湖水地帯に休暇にきたアイノ。そこで出会うのは母から受け継いだ曲のルーツを探すアメリカ人の青年だった。恋の始まる予感漂う「ファラウェイフォーク」
・80年代アメリカ合衆国。ニューヨークのとあるホテルの一室で密かに営業する海賊盤屋があるらしい。訪れるは盲目の女。彼女の音楽愛は小さなきっかけから爆発する「キャロラインホテル、510号室」
・80年代東欧。ポップミュージックの禁じられた国で西側の音楽を楽しむラナたち。ドイツからの旅行者との出会いが秘密の音源作成に向かわせる「暗地下のビートバンド」
・現代南アジア。ついに祖父が旅したパジャールにやってきた麻耶奈。現地で音楽を奏でる少女は音楽を金稼ぎの手段だという。亡き祖父の願いを見つけ出す「輪奏紀行」
など珠玉のエピソード満載です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今巻もとても暖かい読み心地で、大切に心を込めて描いてらっしゃるなぁと感動しました。
僕は個人的に音楽を演ってるのですが、もう行き詰まったり、落胆して続けて行くのが苦しくなる時があります。
そんな時、音盤紀行を読むと、やるぞー!と気分一転元気になる。ぬくもりのあるものが、徐々に失われていく現代で、こんなにもハートフルな物語が描ける作者さんは、素敵だなと思いました。一つ一つのお話、個性的な登場人物さんや風景の描写、どれも最高で今一番新刊が楽しみな漫画です。