【感想・ネタバレ】戦国武将、虚像と実像のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

私たちが印象を抱いている歴史上の人物に対する印象が、いかにその時代の時勢に影響を受けるものであるかを改めて認識しながら、興味深く読みました。
上記の視点は、どんな本を読む場合も、意識しておくべきだと思います。

惜しむらくは、最新の研究結果による人物評の記載がもっと知りたかったです。

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2023年01月07日

ネタバレ 購入済み

素直に「司馬史観批判」と。

2022年6月読了。

近著『頼朝と義時』が大変面白かったので、こちらも、と思い、購入。

さて本書、好き放題書いたりメディアで訳知り顔で喋ってる「在野の」歴史家さん達の振舞いが目に余るので、『本職の研究者』として、(歴史を)分かった風に勝手に語るな!って思いが沸き上がってきて書かれたのかなw?と云う様な印象を受けました。

自分はたまたま愛読紙で、東大史料編纂所教授である本郷和人先生の連載コラムをいつも読んでいるので、研究者ならではの「そんな事、どの一次史料にも書いてないんだってば!」と云う忠告(お怒りw?)の気持ちはよく分かります。

確かに、巷間言われている事で「ソレって本当の話?」と聞きたくなるエピソードは、本書に挙げられる人物では良く聞きますよね。それが「史実か?フィクションか?」とは、一々問い質されずに『既成事実』としてまかり通っている部分は確かに多いと思います。
そして、えてして在野の歴史家の方が仰る「自分なりの解釈」が、いつの間にか既成事実の様に語られていると「その論拠は?」とツッコミたくなる時も確かに有ります。

本書はそういう部分について「それは自分自身が思い付いたと思ってるかもしれないけど、何百年も前から、又はつい数十年前から言われてきた全然根拠の無い俗説なんですよ」と教えてくれ、そういう事例の影響力が非常に大きい要素の一つとして『司馬史観』をターゲットにしています。

著者は、その点を「ただ論難する」のではなく「虚か実かをハッキリさせた上で、各自(それを理解した上で)語ろうよ」と云うトーンで教えてくれます。
でもまぁ、個々に見ていくと「そりゃあ確かに今の所は(!)、一次史料は見付かってないけどさぁ、、」と、(在野の方を)庇いたくなってしまう気分に成るのは、自分だけでしょうかww?

先程上げた本郷先生も「今の所は(!)、それを示唆する一次史料は見付かっていませんが、今後そういった古文書が見付かる可能性も、全く無いとは言えないですね」と仰る事も意外と多いんですよ。

でもまぁ司馬さんが、徳富蘇峰をネタ本(的にw)読んでいたという話はこの本で初めて知りました。むしろそっちの方がショックと言うか、、、。
とにかく歴史を語る時に「その根拠は?」と云う視点を忘れてはいけないんだと言う事だけは、良く理解出来ました。

#笑える #アツい #タメになる

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2022年06月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

<目次>
第1章  明智光秀~常識人だったのか?
第2章  斎藤道三~「美濃のマムシ」は本当か?
第3章  織田信長~革命時だったのか?
第4章  豊臣秀吉~人たらしだったのか?
第5章  石田三成~君側の奸臣だったのか?
第6章  真田信繁~名軍師だったのか?
第7章  徳川家康~狸親父だったのか

<内容>
戦国期の有名武将の真実は?むろん今となってはわからないのだが、その実像に迫るべく、近世から現代までのさまざまな文献にあたって、その実態を解明していく本。なので、かなりの歴史好きでないと、ついていくのが大変かもしれない。「あとがき」に書くように、「俗流歴史本」の流布による、「間違った」を歴史観を是正したらしい。もうちょっと司馬遼を叩いてもよかったかもしれないが、それでは本が売れないか?

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2022年06月16日

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