【感想・ネタバレ】毒吐姫と星の石 完全版のレビュー

あらすじ

【紅玉いづきデビュー15周年記念刊行・第2弾】

忌まれた姫と異形の王子の、小さな恋のおとぎばなし。
「星よ落ちろ、光よ消えろ、命よ絶えろ!!」
全知の天に運命を委ねる占いの国ヴィオン。生まれながらにして毒と呪いの言葉を吐き、下町に生きる姫がいた。星と神の巡りにおいて少女エルザは城に呼び戻され隣国に嫁げと強いられる。
唯一の武器である声を奪われ、胸には星の石ひとつ。絶望とともに少女が送られたのは聖剣の国レッドアーク。迎えたのは、異形の四肢を持つ王子だった――。
書き下ろし番外編「初恋のおくりもの」で初めて明かされるある想い。『ミミズクと夜の王』姉妹作。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

前作『ミミズクと夜の王』の続きとなる今回の話は前回のを読んでからの一読をオススメします。今回の主人公は毒吐姫という題名だけあって、淑やかさや可愛らしさからは遠い、苛烈な言葉を巧みに繰る気の強い少女・エルザが主人公です。けれど、相手を攻撃する言葉を吐き出すばかりの彼女が、本当は他人も自分さえも信じられない弱さを抱えながら、前作に登場した王子・クローディアスと徐々に距離を縮めていく様子はもどかしいながらも、キュンキュンと悶えさせてくれます。互いに相手が第三者に馬鹿にされたらムキになってしまうところとか、相手が自分以外の誰かに心を奪われてしまうことを恐れていたりとか、雰囲気は違うのにシンクロしてしまう部分がある二人の様子がたまらなく愛しくなります。最後はミミズクの台詞に納得。ああ、そうだよね。二人は結局は似たもの夫婦になるんですよね・・・・・・と、このシリーズで出てきたカップルの中では、もしかしたら一番好きな二人かもしれません。

0
2023年06月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中盤あたりからストーリーが好きすぎて、ゆっくり時間をかけて読みました。前作のミミズクが出てきた時は嬉しかったです。ミミズク好きなので。毒吐姫も最後あたりに共感できる話だったので好きになりました。

0
2023年01月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

占いが最重要とされる世界で、不吉の象徴として生まれ酷い扱いを受けてきた姫と、前作両手両足が動かない呪われた王子として登場した王子のボーイミーツガール。姫の国の宰相が悪いやつで、姫の言葉を奪ったり、国王を捕え下剋上しようとしたりとやりたい放題だったが、最終的には姫の力強い言葉で謀反がおさまる。いつの時代も賢しい宰相はいるもの。

0
2022年06月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ミミズクと夜の王」の姉妹作だった。
全てが占いに委ねられる国ヴィオンの貧民窟で暮らすエルザ。
彼女は国に災いをもたらす毒吐姫との占いにより、王女でありながら幼いころに下町に捨てられた少女だった。
毒舌を武器として育ったエルザは再び城に捕らわれ、またもや占いにより、隣国へ嫁がされることになるが。
剣の国レッドアークの異形の四肢をもつ王子との出会いが彼女にもたらすものとは。

占いの定めに振り回されるエルザが痛々しい。
自らを守るために周りに毒を撒き散らす様子も。
呪いによって四肢が動かない王子の凛とした様子、聖剣の騎士夫妻のさりげない優しさが染みる。
もう少しヴィオンの過去とか占いに凝り固まった歴史を説明してくれると更に深くなったかも。
いや、これも「ミミズク」で語られてるのかな。
そちらも読んでみたい。

0
2022年09月14日

「小説」ランキング