あらすじ
戦場で瀕死の騎士を助けた男装の魔術師のハルカ。死を望む騎士を叱り飛ばし、お前が生き残ったら一生を拾ってやると伝える。しかしその戯れ言を本気にした男は、戦後ハルカを訪ねてきて強引に主従の契約を結び――。
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Posted by ブクログ
23歳になったとはいえ、一方的にこの世界に呼び出された元女子高生が辿るにしては、何と歩み辛い道だろう。
異世界人であることを隠し、性別を隠し、望まず英雄と呼ばれるようになってしまっても、敢えて平穏を選ばず立ち上がったその姿は、某キャラたちが言うように脆い。
それでも、彼女は立つのだ。
そんな彼女を主として契約した彼のためにも。
セラフィーナ嬢の「侮られないためには、全てを捨てなければなりませんでしたか。そこまでしなければ、この国は守れないものですか」「私の大切な友人がありのままでいられないなら、この国に価値などありません」という台詞が忘れられない。
異世界人の元少女に背負わせるには、あまりにも、あまりにも重すぎる。
この重責を無事に下ろせる未来はあるのだろうか。