あらすじ
日本帝国海軍の夢と野望を賭けた不沈の戦艦「武蔵」――厖大な人命と物資をただ浪費するために、人間が狂気的なエネルギーを注いだ戦争の本質とは何か? 非論理的“愚行”に驀進した“人間”の内部にひそむ奇怪さとはどういうものか? 本書は戦争の神話的象徴である「武蔵」の極秘の建造から壮絶な終焉までを克明に綴り、壮大な劇の全貌を明らかにした記録文学の大作である。
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Posted by ブクログ
長崎から棕櫚が消えた。何かが起こっている。冒頭の不気味さ。その棕櫚のすだれに隠された港で造られていたものは。。。
いやあ、もう悔しいというか怒りというか、時代遅れの巨大戦艦を造るまでの異常なまでの秘密主義に翻弄された人々と、ほとんど成果を上げることなくあえなく海中に沈んだ戦艦の乗組員たちが哀れでなりません。
それにしても淡々と事実を積み上げてその狂気を描く吉村氏にはますます敬意を払いたい。素晴らしい作家です。現代でこのようなことができるのは。。。。小川哲さんぐらいでしょうか。まだ吉村氏の読んでない作品がたくさんあるので、これからも読んでいきたいです。