【感想・ネタバレ】フイチンさん 復刻愛蔵版 下のレビュー

あらすじ

入手困難だった伝説の名作、圧倒的復刻版!

ビッグコミックオリジナルの話題の連載、村上もとか『フイチン再見!』の主人公のモデルとなったのが、長谷川町子と並ぶ「女性漫画家」の開拓者
上田としこ。まだ、漫画家という職業も、まして女性の漫画家などその存在すらなかった時代に、その道を切り開いた上田としこの代表作が『フイチンさん』である。単行本は何度か刊行されたものの、いずれも未完で、刊行されてもアミが抜け落ちていたり、扉が欠けていたりと不完全なものだったが、今回、連載時の雑誌、各種単行本、また新たに発見されたカラー原稿などを付け、初めてほぼ完全な形で、復刻する。下巻巻頭口絵では、四色、二色で描かれた原稿をカラーで収録。巻末には特別寄稿「わたしのフイチン」田村セツコ、ちばてつや、穂村弘、奈良美智、川本三郎収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 少女マンガといえば恋愛マンガのような印象を覚える。しかし、『フイチンさん』連載時、男女の恋愛を描くのはタブー気味。思うに、戦後社会が「女の子は花嫁修業を経て、両親が決めた相手と結ばれるべし」という空気だったのだろう。
 何と、下巻でリイチュウ坊っちゃまがフイチンに告白。大旦那の思惑の中、第一夫人という玉の輿が彼女に用意されていた。
 それを最終回であっさり断るフイチン。どこまで画期的なヒロイン像だったのか。

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2021年01月05日

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