あらすじ
デジタル化が進む小学校で定年間近の昭和ティーチャーが学びを深めつつ子どもを伸ばす教師の本来の力を発揮
1人1台時代に突入した小学校を舞台に、前向きな初任者やEdTechに強い教師、ICTが苦手な教師など多彩な顔触れ。子どもたちと共に情報端末に触れ、様々な問題に直面しつつそれを乗り越えて教師も子どもも成長していきます。その背景には、デジタル社会になっても変わらず受け継がれる教師のあり方が描かれています。
「誰だって苦手なことはある。少しずつでも変わっていけばいい」など名言も随所に、教育の根本を考える機会も得られます。
最新情報満載のコラム「デジタル社会の教育を考える教養書」も必見。
【目次】
第1章 授業改善を共通の目的にする──子どもたちの資質・能力を育成する
第2章 情報の意味を理解する──テキストとコンテキスト
第3章 自ら学ぶ力を育てる──人とつながりながら学ぶ力を高める
第4章 学習者の視点に立つ──昭和二二年度の学習指導要領
第5章 批判的思考力を高める──子どもたちが学びとる授業へ
第6章 教師も学び手として成長する──授業研究会も変化させる
第7章 スキルとモラルの両方を向上させる──保護者と一緒に考えるルール
第8章 人間としての心と力を育てる──十年後の未来
【著者】
前田康裕
1962 年、熊本県生まれ。熊本大学教育学部美術科卒業。
岐阜大学教育学部大学院教育学研究科修了。公立小中学校教諭、熊本大学教育学部附属小学校教諭、熊本市教育センター指導主事、熊本市立向山小学校教頭、熊本大学教職大学院准教授、2021 年4月より熊本市教育センター主任指導主事。『まんがで知る 教師の学び』『まんがで知る 未来への学び』シリーズ(さくら社)他著書多数。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
これまで読んだICT教育の本は、「ICT教育先進国に追い付け・追い越せ」「教育の場面に、とにかくICTの導入を」という内容が多かったのですが、この本は、あくまでも「教育の目的の達成」を重視していて、そのための「手段としてのICTの導入」というスタンスが貫かれており、非常に好感の持てる本でした。
また、タイトルに「まんがで知る」とあるように、導入事例の紹介等をまんがで行っており、とても具体的、かつ、わかりやすい内容になっています。
さらには、教育現場へのICT導入のデメリットや危険性についても、丁寧に触れており、「ICT教育万歳!」になりがちな、この類の本とは一線を画していると思います。
そして何より、「教育現場にICTを導入したいが、どのように導入すればよいのか困っている」方々に寄り添った内容になっており、「教育者を育てる」という著者の姿勢とその優しさを強く感じました。
この本が多くの方に読まれれば、ICT教育は、適切な形で大きく広がっていくと思いますし、そのようになることを望みます。
Posted by ブクログ
自分のICT教育のベースがかわった。
自分が聾学校でやりたいことはこのような教育。
今までの大事なことを引き継ぎながら、道具のチェンジをしていきたい。
涙が出そうになった一冊。
Posted by ブクログ
タイトルに「デジタルの学び」とあるが、ICTを用いた学びを表に据えながら、底に流れるものは、帯にあるように「教師のあり方」。
新しいものを取り入れながらも、時代が移り変わろうとも変わることのない大切なものを訴えかけています。
不覚にも感動してしまいました。
Posted by ブクログ
授業改革の内容がICTの導入と関連づけながら書かれている。
・自ら学ぶ力、批判的思考を育む授業へ
・ふりかえりの重要性
・授業研究会の在り方についての一提案
・スキルとモラルを実態に応じながらではあるが、子供とつくっていくべき
・指導要領の変遷について
Posted by ブクログ
教育現場がITづくめで疲弊しているように感じる。
付属小学校等、エリートが多く従来の教育クオリティに自信のあった学校教員ほど。あるいは、リモート授業の対応を迫られる保護者も同様。
その真実を知りたくて、この本を手に取った。
Posted by ブクログ
このシリーズは毎回読んでいます。
教職を目指す人のみならず、学校に関わる人に、ぜひ読んでいただきたい。
学び続けることの大切さと、新しい視点を得ることができます。内容は全て今まで通知されていることですが、多忙な中で全て読んで理解することは難しいように思います。手っ取り早くエッセンスを得るには最適です。
Posted by ブクログ
このシリーズは毎回読んでいるが、いつも学びが多い。今回は、教師としての在り方が印象に残った。一人一台端末が導入されているからこそ、やり方ではなく在り方が重要になるのだと感じる。
このシリーズは若手におすすめ。ここから読書を広げていくといい。
Posted by ブクログ
この漫画に描かれている光景は
おそらく、99%の小学校中学校で繰り広げられた光景です。
急遽渡された端末に対する抵抗・批判・順応しようとする人
また、端末を使ったトラブル・使用をめぐった決まりの制定など…。
しかし、単にICT・GIGAスクールについて述べられている本ではありません。
これからの教師の在り方について
これからを生きる人たちに大切なもの
が描かれています。
しかも、とてもわかりやすく。
これから教師として生きていこうとする方
教師を志す人
全員に、読んで欲しい
そんな本です。
読んでいて、自分が特に心に残った言葉は
31p上の方にあります。
そうだよなあ、と思いながら読みました。
ぜひ、手に取って読んでみてください。
Posted by ブクログ
ベテランで退職を迎える教師が、若手先生と持ってる技術をギブアンドテイクしながらタブレットを用いた指導に挑戦する物語を漫画仕立てで読みやすくしてある。こんな話になればいいのだがなかなかベテランの先生は使いません。
Posted by ブクログ
iPad1人一台の時代が、このコロナ禍のせい?おかげ?で、すごい勢いでやってきた。
現場は、大混乱です。
そこで、こちらをどこかのTwitterでお薦めされてるのを見つけて購入して読んでみた。
基本は、変わらないのかな?と思った。
忘れかけていた教師への情熱が、少しだけ蘇った。
でも、この忙しさ。
教師自身が学ぶ時間やら、心の余裕やらはない。
そう、この本にも書かれていたけれど、頑張らなくていい。ほどほどに、と。
自分が充実した生活をして、自分が学ぶ事を楽しんでいないとな、と感じた。
Posted by ブクログ
2022年2冊目。
教員を目指していた学生時代、採用試験に向けて、一緒に「勉強会」で学び合っていた同期が、Facebookで絶賛していた本。
気になっていて、ようやく読みました。漫画なのでスイスイ読めて、しかも、「学びたい!」という意欲が高まりました。年初めに読んで良かったです。
おすすめしていた友達に感謝。
ICTの活用や、GIGAスクール構想に関してなど、特に目新しい内容が取り上げられていたわけではないけれど、納得できたり、なるほどと思えたり、結構新しい発見がありました。
が、単純に読み物としてだけでもちょっとウルッとしてしまいました。涙腺がゆるすぎです。
完璧を求めると疲れ切ってしまうから、学生時代ほど根詰めて学ぶことは難しいのが現状ですが、やっぱり、子どもをよりよく育てるために、わたしも学び続けるひとでありたいです。
『師道』の文言にも感化されました。
今後、教育実習生を受け持つ時に、是非紹介したいです。