あらすじ
少女漫画家・波津彬子が日本文化の神髄・能の世界を漫画化!
幽玄の世界がコミックで楽しめる。解説コラムも充実!
「刀剣乱舞」でも人気の刀剣・小狐丸のエピソードである「小鍛冶」、テレビドラマの題材にもなった死後も続く親子愛の物語「隅田川」、そのほか「葵上」「定家」「羽衣」「道成寺」など……
死者の魂や異形のものなど、“この世ならぬもの”と響き合う、著名な能楽作品を美麗な絵でコミカライズ。
金沢能楽美術館の山内麻衣子による解説コラムも作品ごとに書き下ろし。
能楽について興味を持ち始めた人にも、一歩進んだ作品解説を求める人にも。
「幽」「Mei(冥)」「怪と幽」掲載の、美しき能楽怪奇幻想コミックがついに書籍化。
第一番 葵上
第二番 定家
第三番 小鍛冶
第四番 羽衣
第五番 清経
第六番 通小町
第七番 紅葉狩
第八番 猩々
第九番 隅田川
第十番 道成寺
第十一番 海人
特別番 夢野久作「あやかしの鼓」によせて
対談 波津彬子×山内麻衣子
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
波津彬子さんの絵柄が能の雰囲気に合ってます。すごく素敵。
能は一度だけ舞台を観たことがあります。演目はふたつありました。
ひとつは「大般若」という三蔵法師の取経の物語(孫悟空は出てこなかった)。
でももうひとつが思い出せない。
シテが立位から宙返りして側臥位になるところだけ、「凄っ、柔道の受身みたい」と思ったので憶えてるんだけど…
まあ、要するに素養が全然ないまま観に行ったのでした。
あの独特の雰囲気を味わえただけでも充分面白かったんだけど、やっぱり前知識を仕入れておけば良かったなー、と思いました。
この本は雑誌「怪と幽」などに連載されていたシリーズを書籍化したものだそうです。
「葵上」「定家」「小鍛冶」「羽衣」「清経」「通小町」「紅葉狩」「猩々」「道成寺」「隅田川」「海人」の11作品が取り上げられています。
物語としていちばん好きなのは「猩々」、悲劇も説教もな〜んにもないカラッと楽しい話なので大好き。(←基本的に文芸に向いてない人間)
次点は「定家」と「羽衣」かな。
ちなみに一番イラッときたのは「清経」。解説がおもしろかったからいいけど。
ただ、あらすじだけでなく実際に生身の人が演じるのを間近で観たら、また違う感想が生まれるのでしょうね。
もし今後お能を観る機会があれば、この本をガイドブックにしようと思います。