【感想・ネタバレ】聖巫女の守護者 3巻のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

アリスへの想いが一向に薄れないサビ、サビへの想いを強くしていくシア
この擦れ違いは間に聖巫女としての役目が挟まってくる事でより切なさを増しているね

サビはシアの役目が終わればアリスが返ってくると考える。シアは役目が終われば消えてしまうと知っている
昔のシアであれば役目に殉じる自分を貫けたのかもしれないけど、普通に接してくれるサビに出逢った事で役目を越えた先にある自分を夢想するようになってしまったのかな……

ここで二人に自分の考えを整理する時間が有れば何か変わったかもしれないけれど、役目を優先しなければならない二人は足を止めず聖地へ。そして聖地へ行けばシアを望むクロウが待っているわけで

そんな大変な事態の最中にサビが出した旅の結論は良かったね。何か一つだけを最上とするのではなく、全てが大事であり、特にシアとの出会いにより自分の中の好きという感情を認められた
これによりシアの想いが直接に報われるわけではない。けれど、共に過ごした時間やシアとの触れ合いがサビの中に残ったと言えるわけだ

同様にアリスもシアの想いの中にサビを守っていた事実を見出すのは良かったな
どうあってもシアがこのままサビの隣に残る未来は望めない。けれどシアが居たから今のサビに繋がって、そしてアリスとサビの再会に至る
シアは姿が消えてもその存在はサビという人間の傍に残り続ける


最終話で語られる後日談
浄化の力で世界が救われるという奇跡が起きたのに、そのせいで皆の信仰が薄まるというのは面白い話
ただ、それによって凝り固まっていたサビへの迫害も薄まるわけだから世の中判らないし、サビとアリスが何の妨害もなく結ばれる未来へ到達できたのだから本当にシアのした事は世界を変えたのだなぁと再確認


正直、本作にはもう少し旅の中で寄る街や浄化に関わる者を増やしてほしかったというか、風呂敷を広げた上でもっと続いて欲しかったという想いが今も捨てきれないのだけど、物語をコンパクトに纏めるという意味ではこれくらいが適切だったのかな…

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2022年06月27日

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