あらすじ
米名門校でDXを教える権威が書き下ろした、テキストの決定版!
ここ1、2年でDXすなわちデジタルトランスフォーメーションが注目され、「DX」とタイトルに 入った本も次々出版されている。 デジタルトランスフォーメーションとは、AIやビッグデータなどの新しい技術を、今までのように小手先の手段として導入するという考え方ではない。それらを最大限に活用、また市場の革命的な変化に対応すべく、企業の固有の風土や業務プロセスなど、企業のありようからゼロベースで見直し、新しい価値創造へと向かい、新しいビジネスモデルを確立することを意味する。
本書は、ビジネススクールのトップ校の一つであるコロンビア大学大学院でファカルティを務め、デジタル経営の実務分野で世界的な権威である著者が、この分野における10年に及ぶ研究と教育、コンサルティングの実績に基づき執筆しており、顧客市場Customers、競合他社Comtetitors、データData、革新性Innovation、顧客価値Valueの5つの要素 (CC─DIV)に分解しながら、求められるデジタル戦略を解説する。
既刊の類書が戦術論にとどまっているところが多いところ、本書は分かりやすいフレームワークを導入し、目まぐるしく上書きされていくデジタル環境に対し、それを先取りして取り組むプロアクティブな自己変革をどのように進めるのかに焦点を当てており、長く教科書、また基本図書として評価される本となろう。読者の戦略思考は、本書によってグレードアップされるのである。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
メモ
・デジタルの力が大きく変えようとしている領域
顧客、競争、データ、革新、価値
・デジタル経営変革戦略立案書
顧客 顧客ネットワークを活用する
⇒消費者行動ファネルの再構築・購入までの道筋・顧客ネットワークにおけるコア活動
競争 製品のみならずPFを構築する
⇒PFによるビジネスモデル・ネットワーク効果・仲介機能・競争力のある価値連結
データ データを資産に変える
⇒データ価値の類型・ビッグデータの原動力・データに基づく意思決定
革新 スピーディな実験でイノベーションを起こす
⇒分散型実験・収斂型実験・MVP・事業規模拡大に向けた道筋
価値 価値提案を時代に適応させる
⇒市場価値という概念・衰退市場からの撤退・価値提案の進化のステップ
・5つの顧客ネットワーク行動と戦略
接続 ⇒ より早く、かんたんにどこでもいつでもアクセスできるように
参加 ⇒ 価値あるコンテンツの供給源に
適当 ⇒ 提供物を顧客のニーズに適応させる
結合 ⇒ 顧客の会話の一部となる
協働 ⇒ 顧客を招き入れて事業構築支援をしてもらう
・プラットフォーム勝者一人勝ちが起こりやすい条件
顧客にとって2つ以上のプラットフォームを使うことが難しい場合
間接的なネットワーク効果が強い場合
特徴的な差別化があまりない場合
・顧客データを事業価値に変える4つのテンプレート
インサイト:見えないものを可視化する
ターゲティング:フィールドを絞る
パーソナライゼーション:ニーズに合わせて最適化
コンテクスト:参照の枠組み(基準座標)を提供する
・実験の7つの法則
早い段階で学ぶ
素早くかつ反復的に進める
解決策にではなく、課題に惚れ込む
信頼できるフィードバックを得る
現時点で重要なことを測定する
前庭を検証する
スマートに失敗する
・