あらすじ
塾講師の敏彦は、誰もが認める美青年。ある日を境に、女性ストーカーと異様な現象に悩まされるようになった彼は、佐々木事務所を訪れる。時同じくして、小学生たちの間に奇妙な都市伝説が広がっていた。
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Posted by ブクログ
どうして...ハルコさんの話はある意味ハッピーエンドだったのにどうして...
ハルコさんばかりを見すぎていたせいで、本当に身近なSOSを見逃してしまった
青山さん、ショックで人格が変わるのでは??
青山さんがるみの幼少期を想像して仲良くなれそうと思っているのは大変グロい。知らないって罪
ぶっ壊れた人間とぶっ壊れた人間がくっつくの大好きです
Posted by ブクログ
”絶世の美青年”である塾講師の片山は、黒髪の女性のつきまといと異様な現象に苦しめられ、心霊案件を扱う佐々木事務所を訪れた。
時を同じくし、小学生の間で囁かれる噂「ハルコさん」に関する相談も事務所に持ち込まれ……。
前作『異端の祝祭』に続く、佐々木事務所シリーズの2作目。前作がカルト宗教を扱た作品だったのに対し、今作はストーカーと、伝染する都市伝説をテーマにしたものになります。
ストーカーやルッキズム、ジェンダーバイアス、性自認、アイデンティティの確立、毒親問題、など近年取り上げられるテーマも扱いつつ、きっちり怪異も登場する、都市伝説ホラーでもありサイコホラーでもあります。
このシリーズまだ2作目ですが、本当にごく一部をのぞいて歪んだ登場人物しか出てこないので、怪異的な怖さももちろんですが、一見現代的でドライな人間関係の裏側にあるどろりとした感情の不気味さや不快さが心を毛羽立たせるような感覚が一番怖い。
キャラクターの容姿の美しさを繰りかえし取り上げておきながら、着地するのは皮一枚で見るだけでは気づかない裏の顔、弱さ、醜さ、狂気、それに隠し事なのが皮肉。ラストから読後感まで最悪すぎて好きです(誉め言葉)。
Posted by ブクログ
るみと青山が今回解決に乗り出すのは、絶世の美青年をつけ狙う不気味なストーカーの影と小学生の間で広まる「ハルコさん」の奇妙な夢の噂。その二つがどう絡まるのか…るみの過去も垣間見えてハラハラドキドキ。
前作と違う現実寄りの案件だが、作者が操る独創性あふれる登場人物たちによってこれでもかと掻き回され、一線も二線も超えた次元に運ばれた気分。
片山の悪魔っぷりに嘆息し、ホッと安堵した解決後に投下された爆弾に呆然。青山も物部さんのような苦悩を背負っていくのか。
怖さは高みへ、このシリーズの魅力は深みへ、もう抜け出せない。
Posted by ブクログ
物語の構造としては前作と同じく、心霊現象ぽい仕立てで実は自覚なしに「能力」を持ってしまった人間が強い執着というか思い込みでそれを発現させているので早くどうにかしないと...のやつです。犯人的にはまさかのハピエン(一応)でちょっとうけた。しかし最後の最後で序盤のキーパーソンだったあの子が...というエンド。次回もこの子の件は少し引っ張りそうな予感。青山くんは私の「母」になってくれるかもしれない人、というのが強烈で良かった。恋人や父親でないのが最高なんだよな...るみの異常性と共にそういう部分(性別)で青山を判断してないのが出ていて。
Posted by ブクログ
面白かった。一気読みした。
バケモン視点で冒頭が語られるのは楽しい。
バケモンの行動原理は勉強になる。
青山くんが成長して活躍するようになったのが嬉しい。バディものとしても頼んだぞって感じ。
るみの処理は押入れに押し込んで閉じるの一択だからバケモンとの対峙のバラエティが今後の作品でどうなっていくか期待したい。
物部斉清さんかなり魅力的で惹かれてきている。
Posted by ブクログ
「魔は美しいものに惹かれる」がこのシリーズのベースにあるのなら、次作でも美形登場なのだろうか。前作でもうっすら感じたけど、ルッキズムっぽい(或いはそれを否定する)視点、つまり容姿を重視した展開というか描写が多いのでそこはちょっと、摂取しすぎると疲れる。
お話は、前作の方が好き(笑美ちゃんの再登場嬉しかった)、だが、面白かった。前作のヤン氏が放つ意味不明な不穏さと、るみちゃんの「押入れ」解禁が最高だったな。
怪異の怖さやそれを追っていくスリルより、敏彦の存在感が微妙に浮いていてそっちが気になる。絶世の美青年、それを頭で想像しようとするんだけど人間を超越した悪魔的美形はやはり脳内ビジュアル化が難しいし、最後の佐山とのやりとり、急に「おもしれー女」とか言い出しそうなキャラになったのでびっくりした。なんやねん!
意味深にチラチラ出てくる敏彦ママも異常者ではないかと勘繰ったが全然違いました。深読みだったかあ。
るみが青山くんに求めていることは今作でなんとなく分かったが、物部さんは何がしたいんだろう。
るみをある意味警戒しているから、善人でしかない青山くんを心配しているだけなのか。それでも視界を強制的に共有するってあんた…。ヒロインこと青山くん。彼、良い人だけど浮世離れしているので真の一般人が出てこない。
オチに関しては、絶対このまま終わらないと身構えていたが予想外すぎてへっ、と声が出る。そっちかあ…
Posted by ブクログ
最後が衝撃すぎて、内容吹っ飛びました……
七菜香ちゃんなんならレギュラー入りするかと思ってたのに……助けられなかった、結局るみも青山くんも
生きている人間がどれだけ怖ろしいか
いや、この話がそもそも生霊というか、生きている人間の念でしたが
それにしてもこのシリーズと言っていいんですかね
美がカンストしている。物部くんも美しいんですよね、それ越えての敏彦。そして、被害者かと思いきや変態というか、相当ヤバイ。佐山くん、可愛い好青年という事なので、母がちゃんとしてたら、それこそ普通だっただろうに。最後の方で敏彦に対して滅茶苦茶可愛いリアクションしてたので、なんでしょ、好きで結婚とかまで言ってた、にいざ本人から同居を申し込まれると断るって、なんか良い。そして興味深くなる敏彦
それぞれのキャラが立っているのでスピンオフができそう
次の巻が気になる
Posted by ブクログ
いろんな本の感想で、最後のオチがとか最後の1ページが…的なことを書いてきた。
曰く、オチが既述のものとダダ被り、なんでそうなるかなとか。
この作品には最大級のそれを送りたい。
しかし、違った意味で。
「それ、ほんとに必要でした?」
ベーステーマからは外れてない。
だけどそれをそうぶつける必要、ほんとにあった?
ある登場人物を救ってある登場人物は救えない、そんなのよくある話だろう。
だけど散々怪異をオチにしておいて、最後はやっぱり1番人が怖いのですってオチ…
それを子供に(本当の意味で年齢的に)背負わせる流れ、わたしはダメだな…
異常者であれば感じないからある意味救われて、
健常者であるほど生きられない。
そんなこと知りたくて本を読むわけじゃないんだよなあ…
今までの流れをすべてひっくり返すバドエンは多々あれど、子供にそれをする感性が、理解できない。
と言うことで、すご本なのかもだけど、これは勧めない。