あらすじ
大学生の谷村温人は、ある日、同じ大学に通う学生で、どこか花のような儚さを思わせる花守木綿子と出逢う。一緒に花見をしたり、ナノハナ畑を見に行ったりと、様々な出来事を経験し、その優しい人柄に触れていくうち、徐々に木綿子に惹かれていく温人。しかし、木綿子には人に言うことができないある秘密があった——。切なくも温かく、そしてなにより美しい、唯一無二の愛を描いた落涙必死の感動作!
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Posted by ブクログ
帯に惹かれて購入したが、書いてある通りのラブストーリーだった。
木綿子は花の声が聞こえるが、母からの記憶も受け継がれているのかなと思うほど、母親として死が近づいていく間に様々な物を用意しているところに泣けてしまった。
最後にひばりが花の声を聞いて温人(父親)に言った時、この子も運命に抗えないのか… お父さんはまた何かを失うのかと思い、この運命は繰り返されていくのかなとも思ってしまった。
Posted by ブクログ
僕は妻と二人で娘の成長を見守るのがとても幸せだった。
か弱い声で泣いたり、あやすと笑ったり、初めて言葉を話したり、大変なことも二人で楽しみながら暮らしてきた。
それが出来ないことが分かっていて娘を生む事を決意した木綿子の覚悟はどれ程のものだったのだろう。また木綿子がいない現実でひばりを育てる温人の寂しさを想像すると辛すぎる。
温人を勘当した両親の心情も察せられる。その他の人たちも愛情に溢れており、とても悲しい話だったけど優しさに溢れた物語だった
Posted by ブクログ
本当に泣けるの??
半信半疑で、読み始めたものも
あー、ここが泣くポイントか??
と、身構えすぎてしまったためか非現実的な内容だし泣けなかった。
でも、非現実的なストーリー部分ではなく
現実的な部分で号泣
花守の家の秘密には、非現実的なストーリー
子供を産むと自分は死んでしまう運命
そのため、恋人は作らないと頑なに決意
その秘密を好きな人には悟られないように生きていく哀しみ
その人に告白されて、本当は嬉しいのに恋人にはなれないと距離を取る
私のことを好きになったことを後悔すると言ってしまう。
でも、結婚を決意してくれて親に勘当されてまで婿養子にきてくれて
子供を産むと自分が死んでしまうことは言えず
幸せな結婚生活だったが、相手に子供が欲しいと言われ
子供を産む決意
相手にそのことが知られた時に、恋人に私のことを好きになることを後悔する理由がこれだったとは。
自分が死ぬと分かりながら、生まれてくる子供のためにあれこれ用意。
抱くこともできないけど生まれてくる子供のことを思いながら用意するって辛い。
花守家に生まれた女の子の名前は白い植物の名前をつけることが継がれたけど
そのことに、反して ひばり と名づけた。
彼女が子供を産んで、この世を去ったけど
勘当してたはずの親との間を取り戻してくれていて
↑この辺りに泣けた。
Posted by ブクログ
自然と涙が出ました。
途中からなんとなく結末が見えていたけれども、実際、ひばりが産まれてきた日に交わしたやりとりが印象に残りました。
タイトルの彼女が花に還るまで、、
木綿子は穏やかに花になって、家族を見続けてるんだろうな